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zoom RSS Aurora: Occur outside of the binary field EP

<<   作成日時 : 2012/11/07 02:00   >>

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Mizou mini netlabel proudly presents

Aurora: Occur outside of the binary field EP
オーロラ「新生起 EP」

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Artist: Aurora
Title: Occur outside of the binary field EP
Genre: Post-Rock/Ambient/Experimental

Tracklist:
01. A fight finishes
02. Bare feet in the clouds
03. Bright lanterns flash
04. Under the layer of north ices

Cover Image

Download (MP3 + Image)
Visit Archive.org (Free Download & Streaming)

Album Description:
«Aurora» the music project from Khabarovsk release its debut EP «Occur outside the binary field». EP includes four tracks as the result of the merger of night contemplation from four «Aurora» band members. The sounds represent the aura of the Far East, in the style of experimental post rock under the influence of ambient music. The band instruments creates a deep feeling of warmth, weightlessness and mystery.

Produced by Alexander Chernenko
Mix & Mastering by Klinovoy Stanislav, Alexander Chernenko
Artwork by Guborev Georgiy, Alexander Chernenko

Band members:
Alexander Chernenko - Guitar, Keys
Konstantin Loskutov - Guitar, Keys 
Ivan Burtsev - Bass
Kirill Ganin - Drums

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For more information
http://soundcloud.com/aurora_post-rock
http://vk.com/auroraband
http://www.lastfm.ru/music/aurora_post-rock

Creative Commons License


Aurora: Occur outside of the binary field EP
Mizou MZ006

There is a town on the east side of big river. How far have that flow continued. Transcontinental railroad. Transcontinental road. The radiance of aurora in the winter night sky.

This is the debut release of the band based in Khabarovsk, Russia. Four men band Aurora is expanding the post-rock sounds close in ambient music with dreamy & psychedelic feelings. Impressive gently twin guitar play is located in the heart of its lyrically soft sounds. So tight & delicate rhythm section is shaping the flow of sedate sounds such as the great river Amur. And then, faint electronic sounds as the secret ingredient are accompanying in there.

It occurs outside of the binary field. The world alienated from the digital data and any kind of idealism. Post-rock towards to the flow of natural sounds. The sounds continue to occur, that flows outward from the outside to the outside. It is the sound of the ambience.

オーロラ(Aurora)は、ハバロフスクを拠点に活動する四人組のバンドである。ハバロフスクは、ロシア極東部の政治・経済の中心的都市である。アムール川とウスーリ川というふたつの大河の合流地点の東側に形成された平地に南北に伸びる市街地は、19世紀以降ロシアによる開発によって極東地域の交通の要衝として発展してきた。後に極東部のシベリア横断道路やシベリア横断鉄道もハバロフスクを拠点にして整備され、バルト海に面したサンクトペテルブルクからモスクワを経由して日本海に面したウラジオストクまでのロシアの東西を繋ぐ一万キロを越える道が完成することになる。近代までほとんど手つかずのままであった豊富な自然の資源を蔵する大地に周囲を取り囲まれたハバロフスクでは、林業、木材業、機械工業などの商業・工業が急速に発達した。現在のハバロフスクは、ロシア南東部一帯のハバロフスク地方の州都というだけではなく、連邦大統領によって任命された代表が直接管轄を行うロシアを八つの行政管区に分けた連邦管区の中でも最も広大な面積を有する極東連邦管区の本部が置かれた都市でもある。政治面でも経済面でも地方の中心的役割を担っているハバロフスクは、ロシア連邦極東部の首都として機能しているといっても言い過ぎではない。

そんな人口約60万の都市、ハバロフスクにおいてオーロラは結成された。メンバーは、音楽仲間として知り合った、ギターとキーボードを担当するアレキサンダー・チェルネンコ(Alexander Chernenko)とコンスタンティン・ロスクトフ(Konstantin Loskutov)、ベースのイワン・ブルツェフ(Ivan Burtsev)、そしてドラムスのキリル・ガニン(Kirill Ganin)の四名。
ロック・バンドであるオーロラにヴォーカリストは存在しない。そのアムール川の如く穏やかに流れるサウンドは、ツイン・ギターを擁する四人組の編成による、アンビエント・ミュージック的な方向性をもったポスト・ロックの表現を指向している。ポスト・ロックというだけに、それはロック音楽以降の音楽形態を目指すものであり、もはや旧来のロック音楽のスタイルとは簡単に相容れるものではない。オーロラの楽曲には、基本的に歌がない。これは、それまでのロック音楽の定型としてのヴォーカリストとバック・バンドのふたつで一組となる編成での表現から脱却することで、ヴォーカルの歌う歌詞・言葉による生々しくも不安定な描写に頼ることなく、より音楽そのものによる表現の深みへと向かおうという意志の表れでもある。
ヴォーカルというパートを排することで、その楽曲からは人間の声で歌われる歌というものが排除されている。しかし、それは楽曲・音楽におけるメロディの放棄を意味するものではない。オーロラの楽曲に歌は存在しないが、そこでは非常に深いメロディ性の追求がなされている。それは、極めて叙情性の高いサウンドであり、流れる音・メロディによって新たな視覚の扉を開き、そこに純粋に音楽によるストーリーを浮かび上がらせるようなものとなっている。
音楽から言葉を排するということは、常にあやふやなものである言葉の意味というものをメロディによる表現から遠ざけ、楽曲を言述による意味とは反する方向へと大きく開くことに通ずる。歌のないメロディは言葉の意味とは無縁であり、その連なりからは言葉の意味を放棄したメロディのライン・線だけが浮かび上がってくる。そして、その反意味的に揺らめき漂うメロディの線そのものが、詩的な表現へと突き抜けてゆくのだ。
オーロラのポスト・ロックにおいては、詩的なメロディ表現の、その徹底的に研ぎすまされたものとしての旋律群が、閃き、絡み合い、交錯する。楽音による表現は、繊細なる響きの空間的な広がりの中でミスト状に拡散して、ただ舞うように漂っている。それは、密度を高める方向へは向かわない。ゆったりとしたビートに誘われて、一瞬だけ交わることはあっても、決してどこかに集約してゆくことはない。全ては静かに渦巻き沸き立つような音の波の中に溶け込んで、消えてゆくのである。その穏やかなサウンドは、自然な音響となってアンビエンスからアンビエンスへと寄せては返す。

“Occur outside of the binary field EP”は、オーロラにとっての初のリリース作品となる。ここには、四人のメンバーがオーロラとして初のレコーディングに臨んだ全四曲が収録されている。いずれも現在のオーロラの音楽をバンドのサウンドのみで描ききることが試みられた大変な力作揃いである。その迫真のサウンドには、一瞬の緩みすら見受けられない。オーロラの音楽は、非常にタイトである。まるで、厳しい寒さとなるハバロフスクの冬にアムール川の川面の一面を覆い尽くす真っ白な分厚い氷のように。
作品のタイトルは、バイナリ・フィールドの外側での発生。つまり、コンピュータで処理できる領域の外側にそれはある。その外側とは、ヴァーチャルな世界でも観念や概念の世界でもない。それは、外側で発生する。自然の中で生起する音として。「世界は、世界の外そのものである」。音は外側の世界で生起し、音があるところは全て世界の外側となる。音には、内側も外側もない。音そのものにとって、世界は全て外側そのものであり内側でもあるのだから。そして、それは常にその外側のアンビエンスへと完全に開かれている。オーロラによって新たに生起された外側への音響の放出。それが、この“Occur outside of the binary field EP”となる。

1曲目は、“A fight finishes”。闘いの終わり。緩やかで穏やかなトーンのギターとともに滑り出すイントロ部。そのやや湿りがちで鬱屈が募るような流れを振り払うように、中盤からは軽やかなビートに導かれ、明瞭なるサウンドの世界が次々と開けてゆく。円やかで優しいギターのフレーズに、ささやかな粘稠の電子音が絡む。自由を抑圧する闘争の段階は終わり、全く新しい段階の生が眩い光の中で花開く。ほのかに輝きを放つ美しいオーロラが、柔らかにうねりながら夜空を彩る。何もなかった空間に音楽が生起し、そこからオーロラのポスト・ロックが放出される。5分。
2曲目は、“Bare feet in the clouds”。裸足で雲の上。ゆったりとしたビート、ふわふわと空間に漂うような緩やかなフレーズとアルペジオを奏でるツイン・ギターの絡み。中盤からは、徐々に演奏の熱量が高まってゆく。裸足で白い柔らかな雲の上に立ち、その感触を楽しみ、駆け回り、跳ね回り、転げ回る。静かにかすかに雷鳴のように轟くドラムス、天高く突き抜け光の矢となって四方八方に飛び散るギター。雲の中で浮遊感のある揺らめく音響がこだまする。そして、遊戯の時間は一旦終了し、あたりは先ほどまでの白い柔らかな一面の雲の海へと戻ってゆく。きっと、そこにまたいつか誰かが裸足で降り立つのであろう。天空世界の醒めたサイケデリア。夢現のサウンド。6分44秒。
3曲目は、“Bright lanterns flash”。明るく点滅する提灯。実にオーロラらしいポスト・ロックの詩的叙情性が炸裂する一曲である。美しいギターの調べが、ゆったりとした旋律を奏で、澄んだ光と闇のアトモスフィアを構築する。溜めるだけ溜めて力強くエモーショナルに音を放出するリズム・セクションも秀逸である。静かにランタンが揺れている、誰もいない夜に。風の音は聞こえない。ただ静かにランタンが揺れている。悲しげに明滅する灯り。寂しげに揺れる灯り。誰もいない夜に、ただ静かにランタンが揺れている。冷たい闇に消え入りそうな微かな灯火。揺れる灯り。それを吹き消そうとしてるのは誰か。誰もいない夜に、静かにランタンが揺れている。どうかその灯りを吹き消さないで。風よ、そのランタンを揺らさないで。静かな夜に、深い闇の前に明滅するランタンの灯り。寂しげに揺れて、悲しげに消え入る。7分14秒。
4曲目は、“Under the layer of north ices”。北国の氷の層の下に。冬期には、氷点下30度以下に冷え込むこともあるというハバロフスク。北の国の真っ白に凍てついた景色。大河アムール川も一面が氷に覆われる。分厚い氷が何層にも重なり合い、全てが氷に閉ざされてしまう。氷の層の下に閉じ込められたハバロフスク。北の国の冬は長い。暗く冷たく重苦しい季節。しかし、それでも分厚く冷たい氷の層の下で、アムール川は滔々と流れ続けている。氷に閉ざされていても、全てが止まってしまったわけではないのだ。微かなノイズの中をゆったりと滑り出すバンド・アンサンブル。轟音とともに力強く立ち上がろうと試みるが、最初は分厚い氷の層に阻まれる。再びゆっくりと時間をかけて立ち上がり、渦巻き逆巻くようなギターのサウンドに導かれて、氷の層を突き破って進んでゆく。オーロラは、ロシアの大地の上で力強くたくましくうねるアムール川の流れとなって、天と地の狭間を不死の竜の如く駆け続ける。7分37秒。

オーロラのデビューEPは、全四曲が全て5分を越える楽曲となっている。これは、この四人組が基本的に大作志向であることを明示しているようにも思える。今回は初のレコーディング作品ということで、その制作作業にもかなり手探りな部分があったのではなかろうか。最初は、何曲か試しに録音をしてデモ作品を制作する予定であったともいう。もしかすると、書き上げた楽曲を自分たちの思い通りに録音物として残すことだけで精一杯であったかも知れないが、何とかレコーディングを完了させた四曲をハバロフスクのStudio 1347においてリマスタリングし、12年9月にこのデビューEPを完成させた。おそらく、録音や制作の作業に慣れてくれば、より作品にオーロラというバンドの持ち味を色濃く表出させてゆけるようになってくるのではなかろうか。瞬発力や勢いや激情をスタジオで吐き出すだけでなんとかなるようなサウンド・スタイルのバンドではないだけに、今後のじっくりと時間をかけた熟成に期待したい部分は大いにある。
穏やかな起伏を伴いつつ進行するゆったりとしたビートは、決して先の展開を急ぐことがない。性急さの欠片もなく、じっくりと時間をかけて展開してゆくメロディ。オーロラの楽曲は、実に慎重に次に進むべき道を流れの中に引き出してきて、時に迂回や往復を繰り返しながら目的地を目指して歩んでゆく。四人のメンバーによる、非常によく練り込まれたコンポージングと楽曲の構成が、独特の音の世界を生み出しているのだ。それは、まさにオーロラのように決まった形/定形をもたずに常に揺れ動き続ける浮遊感を最大の特徴としている。オーロラのサウンドとは、静謐かつ柔軟なアンビエント的なものにしてアンビエンスへと向かって溢れ出し続けるものでもある。そして、そこに立ち現れる深い叙情性が、今後のバンドの成長とともにどれほどにスケールを大きく広げた味わい深い音世界を描き出してゆくことになるのかも実に楽しみである。

Liner notes by Masaru Ando

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