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zoom RSS Neko Nine: Summer is you

<<   作成日時 : 2011/10/25 03:00   >>

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Mizou mini netlabel proudly presents

Neko Nine: Summer is you
ネコ・ナイン「サマー・イズ・ユー」

画像



Artist: Neko Nine
Title: Summer is you
Genre: Post Metal/Post Rock/Electronic/New Prog

Tracklist:
01. Breathe In
02. Some people are not like me
03. Summer is you
04. What can you feel when the day dies
05. Supernova
06. NeverNeverNever
07. Ayumu (interlude)
08. Let me explode
09. I wanted to be
10. Breathe Out
11. My stars I - Shining
12. My stars II - Colours of your little universe
13. My stars III - My stars so cold
14. My stars IV - Birds come home

Cover Image

Download (MP3 + Image)
Visit Archive.org (Free Download & Streaming)

Album Description:
Neko Nine is the one-man-band from Yaroslavl, Russia. The only member of this band is Seva “Neko” Shaposhnikov. Music by Neko Nine combines post-metal, post-rock, hardcore, rock-ambient, electronic. 
Neko Nine project started in 2009. At that days Seva played in punk and alternative rock bands but he wanted to do some instrumental music. In spring 2010 he released the “My stars” EP as Neko. These 4 post-rock tracks were taken with favor by the auditory and made Neko known. After that the project was hold up for about a year. In spring 2011 Seva continued producing instrumental tracks and started planning a long play album.
“Summer is you” came out more emotional and hard. In fact it is rather post-metal than post-rock. The album consists of two parts: 10 new tracks in the first one and 4 remastered tracks from “My stars” EP in the second. - Seva (Neko Nine)

Produced by Neko Nine
Mix & Mastering by Neko Nine
Artwork by Neko Nine

Band members:
Seva Shaposhnikov (aka Neko) - Guitars, Keyboards, Samples, Vocals
featuring:
Ilya Matveev (aka Joker 665) - Vocals on (12)
Elena Guseva (aka Siren) - Vocals on (14)

For more information
Nekoneko.bandcamp.com
Lastfm.ru/music/Neko+Nine
Soundcloud.com/neko-nine
Facebook.com/NekoNine
Ru.myspace.com/nekonine
Vkontakte.ru/neko_nine

http://www.archive.org/details/mizou

Contacts:
sevvik@mail.ru

Creative Commons License


Neko Nine: Summer is you
Mizou MZ002

本作は、ネコ・ナイン(Neko Nine)のデビュー・アルバムである。タイトルは、“Summer is you”。夏の日の熱気に満ちた空気と眩い陽光は、いつだって深く深く記憶に刻まれる。その引き出しを開けば、いつでもその匂いや眩しさは蘇ってくることだろう。“Summer is you”は、そんな夏の日の記憶をそっと呼び覚ます、全14曲の楽曲を収録した堂々たる一作となっている。
ネコ・ナインは、ロシア西部の古都、ヤロスラヴリを拠点として活動しているロック・バンドである。ヤロスラヴリは、ヴォルガ川沿いに中世より栄えてきた要塞都市であり、その中心部の旧市街地は05年にユネスコの世界文化遺産に登録されている。そんな歴史ある街の一角のささやかなホーム・スタジオにおいて、ネコ・ナインの音楽は生み出されている。ネコ・ナインは、ロック・バンドであるとともに、まだ20代前半の若きミュージシャン、セヴァ(Seva)ことフセヴォロド・シャポシニコフ(Vsevolod Shaposhnikov)のソロ・プロジェクトでもある。基本的に、ネコ・ナインの音楽の全てのプロダクション/ポスト・プロダクションは、セヴァの手によって自宅スタジオ内においてなされている。一台のPCとギターとキーボード、そして旧ソ連時代に作られたオクタヴァ(Oktava)のコンデンサー・マイクロフォンが、セヴァの音楽制作を支える相棒である。ちょっとした音楽やサウンドに関する知識と、ミキシングのコツさえ掴んでいれば、宅録であろうとなんら問題はない、彼は言う。
エモコア系のパンク・バンド、ファースト・デイ・オブ・サマー(First Day of Summer)のギタリストとしても活動しているセヴァは、ヤロスラヴリの音楽シーンで活躍するミュージシャン仲間を、必要時にはネコ・ナインのプロダクションにゲストとして招いたりもしているようだ。実際、このアルバムにも二人のシンガーがゲスト・ヴォーカリストとして参加しているのを確認することができる。そうした、かなりフレキシブルに様々に様態を変化させることのできる自由さが、ワン・マン・バンドのひとつの特徴でもある。つまり、このネコは、その時々によって化けるのである。

09年、ファースト・デイ・オブ・サマーのメンバーであるセヴァが、バンドでの音作りとは異なるサウンドをパーソナルに追求するサイド・プロジェクトとして、ネコ(Neko)というエイリアスの下で制作活動を開始する。ここから、ネコ・ナインの歴史はスタートした。セヴァは、このネコ名義で制作した初のEP作品“My Stars”を、ロシアのネットレーベル、Mimonot Recordsより10年の4月にリリースしている。この全4曲を収録した“My Stars”によって、ネコはネットレーベル・シーンにおいて一躍注目を集めることとなる。そのストイックでありながらも視覚的表現力に富んだインストゥルメンタル・ロック・サウンドは、ロシアから登場した新たなポスト・ロック系の大型新人として、実際にその音を聴いたものの好奇心を掻き立てる魅力を十二分に備えていたのである。この溝!ブログにおいても、そんな全く素姓のわからない謎の新人アクト、ネコの作品“My Stars”を、様々な憶測を絡めつつ10年の5月に紹介している。(Neko: My Stars
その後、そのブログの記事内容をGoogleの誇る偉大な翻訳機能を駆使して読んだセヴァ本人が、そこに書かれている誤った記述を、わざわざ指摘してくれるといった出来事などがあり、思わぬところから猫と溝の交流が生まれた。

何度かのメールのやり取りの中で、まずネコという余りにもシンプルなプロジェクトの名称では、非常にありきたりすぎる名詞のためにインターネットで検索しても、膨大な量の猫情報の中に埋もれてしまい、全くロシアのネコに関してはヒットしないことなどが話し合われた。また、前述の記事においても全く誤った記述がなされてしまったように、ロシアのネコ以外にもネコと名乗って活動を行っているバンドやアーティストは複数存在しており、このままでは少しばかり紛らわしすぎるという共通の認識にも達した。そして、このネコという名義の改名を思い切って検討することとなる。そこで、セヴァが、新たなプロジェクト名として考え出したのが、ネコ・ナインであった。九つの魂をもつ猫だけに、ネコ・ナイン。なかなか悪くないバンド名である。
このように、ネコという単語に対して非常に強い思い入れをもつセヴァは、こうした日本の言葉だけでなく、日本の音楽や若者文化全般にも非常に広く興味をもつロシア青年であるようだ。実際に、オレスカバンド(Oreskaband)やケムリ(Kemuri)、マキシマム ザ ホルモン(Maximum the Hormone)などのスカコア〜ラウド系のロックから、お約束のパフューム(Perfume)、そして秋葉系のポップスやアニソンまで、幅広く聴いているという。しかしながら、欧米でのジャパニメーションの影響力の大きさには、本当に驚かされる。今や全世界中でアニソンは、日本文化へ親しむための最も大きな窓口となっているといってもよいであろう。
そんな日本の文化に深く親しんでいるセヴァから、次のネコ・ナインの作品は日本のネットレーベルからリリースしたいという実に嬉しい申し出があったのは、それからしばらくしてからであった。こちらとしては、それを断る理由はひとつもない。そして、その当時まだ制作中であったネコ・ナインのファースト・アルバムが、この小さなネットレーベル、Mizouから発表されることが、あれよあれよという間に決定してしまったのである。
そして、11年10月16日、ちょうどセヴァの誕生日にアルバムの全ての制作作業が完了し、ここにMizouの第二弾リリース作品となるネコ・ナインの“Summer is you”が誕生したのである。

ネコ・ナインのサウンドは、エモーショナルなうねりをもつインストゥルメンタル・ロックを基本としている。しかし、それは、時にはアンビエント的な静謐さをたたえ、時にはエレクトロニックな音と交錯するポスト・ロック的な表情を見せ、そして時にはどこまでも熱く激しくロックする音の波となって押し寄せてくる。ノイジーなギターを軸とするロック・バンド的な凝縮感のあるアンサンブルを徹底的に突き詰めながらも、そうしたロックという枠組みの中だけに収まらぬ音をも同時に追求しているのが、ネコ・ナインのサウンド・プロダクションだといえる。これに、セヴァはポスト・メタルという言葉をあてはめる。こうした部分からも、明らかに、その表現者としての視線が、既存のロック・サウンドのその先を見据えていることがわかる。ネコ・ナインは、大局的にはロックな音を指向してはいるが、決して一般的な意味でいうロック・バンドの音を奏でてはいない。それは、セヴァの自宅スタジオの中だけに存在している、かなり特殊なロック・バンドの音なのである。
多重録音を駆使した多様なギター・ワークが交錯する、ジリつくような音像によって描き出され彩られてゆくネコ・ナインの楽曲。その大きくうねるように展開してゆく非常にドラマティックな曲調は、すさまじく視覚的なサウンドとなって聴くものの眼前のスクリーンに繰り広げられることになる。歌い上げ、むせび泣き、叫びをあげるギターのサウンドが水先案内人となり、壮大なる“Summer is you”のストーリーが語られてゆくのである。ネコ・ナインのアルバムを聴くことは、まるで一本の映画を観ているかのような視覚・聴覚体験となるであろう。

この“Summer is you”は、全14曲を収録したアルバムとなっているが、その本編となるのは1曲目の“Breathe In”から10曲目の“Breathe Out”までの全10曲である。まさに息を吸ってから吐くまでの、ほんの短い刹那に、脳裏から蘇ってきた夏の日の儚い記憶を辿って展開される物語ということであろうか。夏の日の記憶は、強烈な熱気と日射しの匂いと眩しいほどの光に満ちているが、ほんの一瞬で駆け抜けていってしまうのである。
そして、この本編の10曲は、この全体の流れで一曲を構成しているようでもある。全10幕からなる組曲の形式の作品としても聴くことができるのだ。確かに、ここにははっきりとしたひとつの物語の流れがある。アルバムのこうした部分に着目してみると、この作品は、かなりプログレッシヴ・ロック的な要素が強いものだといえるかも知れない。そのサウンドが極めて視覚的であるのも、そういった傾向のひとつの表れなのであろうか。いや、ポスト・ロックを通過した上での、こうした表現であるので、ニュー・プログといった方が適切なのであろうか。ポスト・メタルでニュー・プログなサウンド、それがネコ・ナインなのである。つまり、このネコは、その時々でいろいろなスタイルに化けてみせるのだ。
アルバムの11曲目以降の4曲は、10年の春に発表されたネコ名義でのEP“My Stars”に収録されていた楽曲となる。今回、この4曲は、“Summer is you”にボーナス・トラックとして特別収録されている。そして、これらの楽曲は、新たにセヴァの手によってリマスタリングが施されてもいる。また、オリジナルの“My Stars”では全曲とにもインストゥルメンタル曲となっていたのだが、ここではEPの2曲目にあたる“Colours of universe”は、新たにゲスト・ヴォーカリストを迎えて再録音されたヴォーカル・ヴァージョンの“Colours of your little universe”に差し替えられてもいる。要するに、ここでの4曲は、完全に11年ヴァージョンの“My Stars”に生まれ変わっているのである。おそらく以前に“My Stars”を聴いたことのある人も、新鮮な感覚でこの4曲を“Summer is you”の本編の延長として楽しむことができるのではなかろうか。そして、オリジナル版の4曲と、このアルバムのボーナス・トラックとなっている4曲を、あらためて聴き比べてみると、また違った発見ができるかも知れない。きっと、そこには、ネコからネコ・ナインへと至る進化の軌跡が聴き取れるはずである。
また、この“Summer is you”を注意深く聴いてゆくと、ネコ時代の“My Stars”の3曲目にあたる“My stars so cold”が、今回のアルバムではインタールード的に7曲目に挿入されている小曲の“Ayumu”と同じ曲であることがわかるはずである。セヴァは、この“Ayumu”を、最も初期に作った楽曲のひとつだといっている。ということは、この小品をベースにして、後にEP作品“My Stars”に収録される“My stars so cold”が制作されたのではなかろうか。
この“Ayumu”という楽曲は、フジテレビで07年に放映されていたドラマ「ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜」にインスパイアされた作品である。このドラマを観た(これがロシアのヤロスラヴリでも放送されていたのかは不明だ。しかし、今の時代いくらでも海外のドラマを観る方法はある)セヴァは、北乃きい演じる主人公の椎葉歩の名前を楽曲のタイトルにつけている。また、よく耳を澄ませば、そこに実際のドラマでのアユムやマナのダイアローグを聴き取ることも可能であろう。こうした、今回のこのアルバムの“Ayumu”という楽曲で明かされた、その背景にあるものを念頭に置きながら、あらためて“My stars so cold”を聴いてみると、やはり少しばかり聴こえ方は違ってくるのである。そして、そこでは、明らかにこの楽曲が、小品“Ayumu”の延長線上にある作品であることもクリアに見えてくるのである。
この両曲からは、日本でもロシアのヤロスラヴリでも、マンガやドラマの作品などから感じ取るものに全く違いはないことを、あらためて思い知らされる。「ライフ」は、非常にディープな社会的病巣を生々しく抉り出した日本の学園ドラマであるが、そこで描かれている歪んだ日常がヤロスラヴリの日常の中でもそのままで共感が得られているということに、少しばかり不思議な感覚がないこともないのだけれど。やはり、同じ時代に生きる現代人が心の奥底で感覚している痛みや懊悩は、万国共通のものであるということか。異者を排除する構造は、ヒトが生きるところには必ず付き物なのである。それを乗り越えるために、21世紀になっても人間は、この地球上で必死にもがき続けているのだ。

アルバム“Summer is you”は、前半の本編が全体でひとつの物語を構成しているかのような組曲形式のプログレッシヴ・ロック的な質感をもつ一作となっている。こうした、壮大なスケールで作品のコンセプトやテーマを追求し突き詰めてゆくことができるのも、やはりセヴァひとりがパフォーマーからプロデューサーまでの全てをこなすワン・マンなプロジェクトであるからこそなのであろう。彼の頭の中で鳴っている音が、そのまま“Summer is you”というひとつの作品へと昇華されているのである。
そんな何でもこなすセヴァが、このアルバムの中で一曲だけヴォーカルを披露している楽曲がある。それが、9曲目の“I wanted to be”だ。まさに“Summer is you”という作品の胆となる、最終盤の最も重要な一曲である。ここでのセヴァのヴォーカルは、本作随一の聴きどころだといえるかも知れない。

できれば、数年後にでも、日本でネコ・ナインのライヴが観たいと思っている。サウンド的には、サマーソニックあたりがバッチリだと思われるので、そこを目標としてみたい。みなさん、応援よろしくお願いします。そして、クリエイティブマンさん、是非ともよろしくお願いします。だが、まずは、よいベーシストを見つけるところからだろうか。これは、結構長い道のりになりそうである。

Liner notes by Masaru Ando

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