溝!

アクセスカウンタ

zoom RSS Pacific Blue: Argentina Forever/You Gotta Dance

<<   作成日時 : 2007/11/28 04:28   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

Pacific Blue: Argentina Forever/You Gotta Dance
Prelude PRL-D 153

画像 78年に発表されたディスコ・シングル。プロデュースを手がけているのは、ミシェル、ラーナ、ポールの3人のセバスチャンたち。おそらく彼らは兄妹なのではなかろうか。このセバスチャンズは、初期のマデリーン・ケインやセオ・ヴァネスなどの作品にも関わっていた経歴をもつ、フランスのパリを拠点に活動していた作詞作曲もこなす総合プロデューサー・ティームである。
 パシフィック・ブルーによる唯一の作品である本シングルは、元々は欧州でリリースされていたもの。オリジナル盤は、イタリアのGoody Musicより78年に発表された12インチ・シングルだ。その盤のGOM 77001というカタログ番号から推測すると、たぶんGoody Musicからの初の12インチ・シングル作品だったのではなかろうか。そのリリースとほぼ同じ時期に、76年にNYで設立されたディスコ・ミュージック専門レーベルのPreludeは、目ざとく欧州でのディスコ・ヒットに目をつけ始めていたのである。SalsoulやWest Endなどの当時のNYのレーベルが、こぞってフィラデルフィア・ソウルの流れをくむディスコ・サウンドに重きを置き、人気プロデューサー陣を抱き込む形でその手の楽曲を独占してしまっていた状況の中で、Preludeはそうした手強い競合相手たちとの差異化をはかる意味でもどこか別のところに目を向けてゆく必要に迫られていたのだ。いや、そうでもしない限り一向にリリース作品が集まらないという切実な問題もあったのだろう。そこでPreludeが目をつけたのが、NYのハーレムを拠点に活動するディスコ・ミュージックの鬼才、パトリック・アダムスと、イタリアのGoody Musicであった。Goody Musicからの初のディスコ・ヒットとなっていたパシフィック・ブルーの“Argentina Forever”と“You Gotta Dance”のカップリング・シングルは、そのままの形でPreludeによってライセンス契約が取りつけられ、早速同年の78年にPreludeにとっても最初期(たぶん4作目)の12インチ・シングルとして発表された。おそらく、Prelude側としても最先端のユーロ・ディスコのヒット作をUSのマーケットに紹介することに対して相当に気合いが入っていたのであろう。本盤は、パシフィック・ブルーというアーティスト名になぞらえて、鮮やかなブルーのクリア・ヴァイナルでのプレスとなっている。何故にそんなにまで浮かれてしまったのかはチョット判然としないが、透明な青いレコードは大変に美しくキレイである。しかしながら、非常に不幸なことにカタログ番号で本盤の直後のリリースとなる154番の鬼才アダムスによるプロデュース作品、ミュージックの“In The Bush”が破格の特大ヒットを記録してしまったこともあり、パシフィック・ブルーの青いレコードの存在はすぐに霞んでしまうこととなった。だが、Goody MusicとPreludeの間の良好な関係は本作以降も変わらずに続き、セバスチャンズがプロデュースを手がけたセオ・ヴァネス、マウロ・マラヴァシ(B B & Q Band、チェンジ)がプロデュースしたマッチョやピーター・ジャックス・バンドなどによるGoody Musicからのユーロ・ディスコ作品が、次々とPreludeから紹介されてゆくことになった。そのような意味では、初期のPreludeを支えた欧州との重要なコネクションの礎を築いたのが、このパシフィック・ブルーによる一枚であったともいえるだろう。その存在がどんなに霞んでしまっていたとしても、パシフィック・ブルーのシングルがPreludeからリリースされた意味は大いにあったのである。ディスコ・ミュージックの全盛期である78年に、たった一枚の12インチ・シングルのみを残して消えてしまったパシフィック・ブルー。その素性は、今でも多くの謎に包まれたままだ…。
 A面の“Argentina Forever”は、ラテン・ロック調のサウンドを基盤にしたパワフルなダンス・チューン。ギターにもパーカッションにもストリングスにも非常に熱がこもっている感じで、思わず奮い立たされるような劇的な構成の8分19秒となっている。情熱的なファルセットで革命を煽る男性リード・シンガーは、どこかセオ・ヴァネスに声質が似通っている気がしないでもない。いや、もしかするとヴァネスのレコーディングなどにコーラスで参加しているセバスチャンズ周辺の無名のバックグラウンド・シンガーあたりによる歌唱なのだろうか。謎めいてはいるが、なかなかに素晴らしいヴォーカリストである。B面の“You Gotta Dance”は、ミッド・テンポの心地よいブギーなノリでグイグイとダンサーたちの腰をバンプさせるまくる極上のファンキー・ディスコ・チューン。何度も繰り返されるダンスをうながすコーラスと、ユーモラスなベースのフレーズによるブレイクという、絶妙なチェンジ・オブ・ペースを積み重ねながら楽曲の熱はぐんぐんと上昇してゆく。ダンスフロアでは誰もがスーパー・スターになれると歌われる、ダンサーたちに魔法をかけるような歌詞が、何とも泣ける。素晴らしきディスコ・ミュージックの世界。ディスコ・サウンドには夢がある。その朧げな夢は、音楽が止まり照明の明かりが全て落ちてしまえばアッサリと消え去ってしまうものだと本当は分かっていても、ダンサーたちは刹那の夢に全てをかけて燃え尽き果てるまでバンプを続けるのである。シェイク・イット・トゥ・ザ・ミュージック、シェイク・イット・トゥ・ザ・サウンド。
 その存在が霞み半ば忘れかけられているパシフィック・ブルーのシングルだが、実はコレは隠れたディスコ・ミュージックの名盤なのである。やや隠れすぎているせいか、あまり巷で話題になることはないのだが。しかし、Goody MusicとPrelude以外のレーベルで唯一このシングルをリリースしているらしい仏CBSからの盤には、何とThe SaintのDJであったジム・バージェスによるミックスが収録されているという情報がある。これは本当なのであろうか。もしジム・バージェス盤が存在するのであれば、是非とも聴いてみたい。実に気になるところである。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
Pacific Blue: Argentina Forever/You Gotta Dance 溝!/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる