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zoom RSS New Dawn and Fades(四)

<<   作成日時 : 2014/01/01 03:26   >>

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New Dawn and Fades



8月27日、五人組グループのスピカがシングル“Tonight”をリリースした。12年にデビューしたスピカは、末っ子のジウォンでさえも、00年代後半に五少女(Five Girls)の一員としてデビューする予定(五少女のメンバーは、G.Na、シークレットのヒョソン、アフタースクールのユイ、ワンダーガールズのユビン、そしてジウォン)であったがマネージメント側の諸事情により直前で計画が流れ、その後はT-araに結成初期のメンバーとして参加したが本格的なデビューの前の選考で契約解除という波瀾万丈で紆余曲折な経歴をもつ、長年に渡って歌手デビューの夢を追い続けてきた知る人ぞ知る苦労人ばかりを集めた日陰のスーパー・グループである。表立っては知られていないが業界内では名の知れた実力派ばかりが顔を揃えているため、その歌唱のポテンシャルは群を抜いている。しかし、歌は抜群にうまいが逆にうますぎてアイドル・グループとしての可愛らしさには欠けてしまっているのか、全員が苦労人ばかりであり平均年齢が二十代半ばと少し高めなところがアイドル・グループとしてのフレッシュさに欠けるのか、12年はデビューとともにリリース攻勢をかけ二枚のミニ・アルバムと一枚のリパッケージ盤、その他にも配信シングル曲などを次々と発表しまくったのだが、一部の熱狂的なファンは獲得できたものの、いまいちパッとした結果に結びつくことはなく終わった。そこで13年のスピカは、早くもKポップの世界の崖っぷちに立たされている状況からの巻き返しを図るべく、その道の達人の門を叩いたのだ。シングル“Tonight”の総合プロデューサーに元Fin.K.Lのイ・ヒョリを迎えて、五人はアイドル道のイロハを一から学び直したのである。実際のところは、両者は同じB2M Entertainmentに所属する先輩と後輩という関係であり、なかなか確かな芽が出てこないスピカの新曲のプロモーションに梃入れをするためにKポップ界の大御所の威光が拝借されたわけである。ただ、このインパクトのあるプロモーション戦略が功を奏したのか、“Tonight”はスマッシュ・ヒットを記録し、スピカはKポップの世界の崖っぷちに踏み止まることに成功した。有り余るほどに歌唱に実力があり、元五少女のジウォンを筆頭にルックスも決して悪いわけではないスピカ。何かきっかけさえ掴むことができれば、Kポップの世界のメイン・ストリームにどっかりと腰を落ち着ける存在になってしまうことも決して不可能ではないはずである。

13年にブレイクしたKポップ・アイドル・グループといえば、やはり真っ先に名前が挙がるのはクレヨン・ポップであろう。6月20日、配信シングル曲として“Bar Bar Bar”をリリースし、これがジワジワと話題になり、7月末から8月にかけて突如猛烈な勢いで熱い支持を集めはじめて、プチ社会現象となるような大ヒットを記録してしまった。クレヨン・ポップのメンバーが“Bar Bar Bar”のMVで見せた、五人が横一列に並び三人と二人ずつ交互に垂直ジャンプする通称「直列5気筒ダンス」のおもしろさが噂になり、遂にはYouTubeなどの動画投稿サイトに世界中からカヴァー・ダンスの動画が殺到するというような事態にまで発展したのである。アイドルのブレイク現象には、どこで火がつくかわからない部分が確実にある。12年春にデビューした五人組グループは、そのデビューの時点から日本と韓国の両国でプロモーション活動を開始していた。ただし、そのデビューは決して華々しいものではなく、日本でのプロモーションも大々的なKポップ・アイドルの日本進出といったものとは程遠い誰もクレヨン・ポップというグループのことを知っている人はいない状況からの非常に地味な武者修行的な形のものであった。その12年には韓国において二枚のミニ・アルバムをリリースし、日本と韓国を行き来して手探り状態のプロモーション活動を続けながら、次第にクレヨン・ポップは、日本における地下アイドルやローカル・アイドル(ロコドル)の方法論やセールス戦略にも通じるようなストリート・プロモーションのスタイルやグループとしてのコンセプトなどを身につけてゆくようになる。そして、日本の女子高生の短い制服のスカートの下にジャージを穿く独特のファッションなどを目敏く衣装に取り入れて、Kポップ・アイドルとしては斬新な日本的なカワイイの感覚をネタ的に吸収してみたり、都会的なアイドルの様式を田舎の感覚の中で意識的に再構成する日本のロコドルのメタ的な性質を盛り込んでみたりと、Kポップの世界では全く前例のないような、とても風変わりなスタイルを打ち出す少々主流から逸脱した変わり種アイドルという位置づけへとぐいぐいと貪欲に食い込んでいったのである。また、ソウルの繁華街を揃いのジャージ姿で大きなラジカセで楽曲を流しながら練り歩き、街角のありとあらゆるスペースで路上ライヴを行う、ゲリラ・プロモーションの模様など、知名度向上のために奮闘する五人の映像をYouTubeで次々と公開したりと、話題作りの積み重ねもその裏で休みことなく地道に続けられていた。そんなグループがブレイク・スルーする下地が徐々に出来上がりつつあったところに登場したのが、シングル“Bar Bar Bar”であった。そして、あのMVで話題となりTVの音楽番組でも繰り返し披露された「直列5気筒ダンス」によって、クレヨン・ポップの底抜けのおもしろさが韓国のお茶の間でようやく広く発見され、その人気に一気に火がついたのだ。クレヨン・ポップのような、まさに新進気鋭のアイドル・グループが、様々なメディアにまたがった多方面に展開される新しい形のプロモーションを通じて、これまでにはなかなかなかったようなブレイクを成し遂げた例は、Kポップの世界では全く新しいものであるといえる。業界の周縁に追いやられている地下アイドルが精一杯に知恵を振り絞りながら戦国時代的な状況の中で奮闘して這い上がってゆく(かなり日本的なスタイルの)方法論を、旧来の歌謡界の様式や慣例が色濃く残り続けていたKポップのフィールドに持ち込んで、鮮やかにクレヨン・ポップ流に実践してみせてしまったのである。そういう意味でも、クレヨン・ポップがデビュー時から果敢にそれまでの常識の枠から飛び出して日韓で同時にプロモーション展開をしたことは、決して無駄なことではなかったといえるだろう。今後は、そうしたクレヨン・ポップの新しいブレイクへの道を追従する、型にはまったスタイルにとらわれずに、日本の地下アイドルやロコドルの販促方法や収益のあげ方を積極的に取り入れたり、より斬新なプロモーションのアイディアを凝らした活動を展開するグループが、次々と登場してくることになるのかも知れない。これは非常に楽しみだ。Kポップの世界の未来に、クレヨン・ポップを遥かに凌駕する、いかなる変わり種アイドルが現れることになるのであろうか。

2月13日、レインボーがファースト・アルバム“Rainbow Syndrome”をリリースした。だが、ここで発表されたのは、アルバムの前半部となる“Rainbow Syndrome”のPart 1であり、実際の形式としては全六曲を収録したミニ・アルバムであった。そして、このPart 1からはタイトル曲の“Tell Me Tell Me”がスマッシュ・ヒットを記録している。これは、レインボーにとって11年6月にリリースしたミニ・アルバム“SO 女”のリパッケージ盤“Sweet Dream”以来の、約一年八ヶ月ぶりのリリース作品であり、久々のアイドル・グループとしての歌って踊るまとまった活動であり、そしてヒット曲であった。この約一年八ヶ月にも及ぶ空白の期間には、メンバーのうちのスンア、ジスク、ヒョニョンの三人トリオによるサブ・グループ、レインボー・ピクシー(Rainbow Pixie)としての活動や、日本での三枚のシングルとアルバム“Over the Rainbow”のリリースなどもあった。しかし、韓国においては、レインボーとしてのリリースは全くなく、この艶やかで華やかなイメージに包まれていた七人組グループは完全にKポップの世界から姿を消してしまっていたといってもよい。その存在感だけでオーディエンスを圧倒し歓喜させることができる大物アイドル・グループであれば、なんだかんだで一年ほど空白があったとしても待望の新曲を発表してカムバックを果たせば、その多くのファンがジリジリと焦れるように待ちわびていた分だけ熱狂的に迎えられるということもあるだろう。だがしかし、やはりこれほどの長い空白期間というのは、どんなに大物であったとしても、次々と新人がデビューし、毎週のようにアイドル・グループが新曲を発表する、目まぐるしく動き続けるKポップの世界においては、ほぼマイナスの要素しかないものと思われる。6月5日には、ファースト・アルバム“Rainbow Syndrome”の後半部となるPart 2が、全七曲を収録したミニ・アルバムの形式でリリースされた。そして、このPart 2からはタイトル曲の“Sunshine”がスマッシュ・ヒットを記録している。このアルバム“Rainbow Syndrome”に収録された楽曲は、いずれも瑞々しくフレッシュなサウンドのものとなっており、ポップでダンサブルな楽曲を得意とするレインボーらしさが溢れかえっているものばかりだ。そこには、長いブランクの影響は微塵も感じられない。その盛り沢山な内容の全十三曲の新曲群は、かつてのレインボーよりさらに一段高いレヴェルにステップ・アップしたクオリティをまざまざと感じさせもする。13年のレインボーは、アルバム“Rainbow Syndrome”のリリースによって太陽のように明るく溌剌とした魅力を振りまき、美しさと可愛らしさを併せもった七人組の完全復活を強く印象づけた。09年11月、ミニ・アルバム“Gossip Girl”でデビューしたレインボーは、デビューから四年目でようやく待望のフル・アルバムのリリースにまで漕ぎ着けることができた。だが、そのアルバムを前半と後半のPart 1とPart 2に分割し、二部構成という形で発表したことには、少しばかり妙に腑に落ちない部分も残る。これでは、二枚のミニ・アルバムを約四ヶ月の合間を置いてリリースしたのと同じことであり、これまでの“Gossip Girl”や“SO 女”などのリリースと形態的には変わりがなく、どうも待望のファースト・アルバムをリリースしたというフレーズと実際に受ける感覚との間には微妙に隔たりがあるようにも思えるのである。なぜ、アルバム“Rainbow Syndrome”は、Part 1とPart 2に分割されたセパレートなリリース形態となってしまったのであろうか。長いブランクを置いての久々のリリースであったため所属事務所のDSP Mediaが、一枚のアルバムで出すことに二の足を踏んだということなのであろうか。すっかりKポップの世界から消えてしまっていたレインボーが、ただ普通にアルバムをリリースしたとしても、新人から大御所までの多くのアイドル・グループによるリリース作品がひしめき合う状況を前にしてはアッサリと埋もれてしまう可能性がある。そうした、せっかくのレインボーの復活作があまり注目を集めずに簡単にスルーされてしまう危険性を敢えて回避するために、ひとつのアルバムをPart 1とPart 2に分割して非常に珍しいセパレートなリリース形態としたということか。こうした理由で一枚のアルバムとしてリリースされなかったのだとしたら、しばらくブランクのあったレインボーのアルバムは、現在のKポップの世界においては最初から苦戦することが予想され、華々しい成功からは程遠いと思われていたということなのだろう。所属事務所の判断では、それほどまでにこのグループがもつセールス・ポテンシャルに対する信頼が薄れてきてしまっていたのであろうか。もしくは、長いブランクの間に評価が下落してしまったという状況分析であったのだろうか。いずれにしても、アルバム“Rainbow Syndrome”のリリースに関しては、かなり弱気なマーケッティングがなされていた雰囲気が濃厚に漂ってもいる。ただし、ミニ・アルバム二枚を少し間を置いて連続でリリースする形式の方が、レインボーというグループの復活やそのアルバムに対して関心や興味をもたれる機会が増え、それが少しでも多くのセールスにつながってゆく可能性があると考えることもできる。アルバムとしてはひとつの作品であるが、実際のリリースとしては二作品に分けられていることで、そこに“Tell Me Tell Me”と“Sunshine”という複数のタイトル曲が結果的に生じ、“Tell Me Tell Me”が終わったら次は“Sunshine”と、ほとんど合間を置かずにアルバム“Rainbow Syndrome”の楽曲を数々の音楽番組に出演してパフォームする、長期間に渡ったプロモーション活動が可能になるのである。メディアでの露出度が期間的にも頻度的にもアップすれば、それだけ宣伝効果も向上してゆくことになるだろう。だがしかし、このアルバム“Rainbow Syndrome”には、そうしたセールスのための戦略としてのセパレート・タイプでのアルバム・リリースであったとは思えない面までも見えてくるものがある。そこには、ただ単にアルバムを前半部と後半部に分割して二枚のミニ・アルバムとしてリリースしただけではない、リリース側の複雑な態勢による役割分担といったようなものが透けて見えていたりもするのだ。アルバム“Rainbow Syndrome”のPart 1とPart 2には、どうにも捩じれた裏事情のようなものがありそうなのである。アルバムのリリース元は所属事務所のDSP Mediaであるのだが、それぞれの作品の制作や流通に関しては、Part 1をCJ E&Mが、Part 2をLOEN Entertainmentが別個に手がけている。これは、レインボーというグループのリリース活動に関しては一本に絞ってストレートに進めることのできない何か契約上の制限でもあるのではないかと勘繰りたくもなってくる形式である。どう見ても何かここには捩れたものがある。もしかすると個々のメンバーの所属事務所やレコード会社とのタレント契約や活動契約の形態に関しても、そうした交錯し捩じれたものが存在しているのではなかろうか。それによりそれぞれの契約内容を調整してゆく必要があり、グループとしてのまとまった活動が長い期間に渡りできなくなってしまっていたのではないかとも考えられる。おそらくはそうしたことはないのかも知れないが、事あるごとに様々な裏側の問題でゴタゴタし続けているDSP Mediaであるから、何があったとしてもおかしくはないと疑念を抱いてしまう部分も残念ながらあるのである。そうしたどうにも問題含みなDSP Mediaに所属するレインボーであるが、はたしてこの七人組グループにはいかなる未来が待ち構えているのであろうか。個々のメンバーのレヴェルが総じて高くバランスが取れておりアイドル・グループとしてのポテンシャルには申し分ないものを有していても、それを有効に何の制約もなく活かす場所がないのでは如何ともしがたい。そのあたりに明らかにレインボーのディレンマがある。そう考えると、KARAのニコルの意見ではないが、レインボーというグループがそのまま別の事務所に移籍した方が、この七人がもっている能力を、よりよく発揮することができるのではなかろうか。DSP Mediaに所属していることで、その光り輝く才能を無駄に消耗させてしまうのは非常にもったいない気もするのである。13年に変則的な形ではあったが、遂に韓国においてもファースト・アルバムをリリースし、そこから二曲の久々のヒット曲を放ったレインボー。この内容的には非常に充実していた作品を足がかりに、約一年八ヶ月の遅れを取り戻すような今後の巻き返しが期待される。だがしかし、所属事務所のDSP Mediaが、14年春以降にメンバーの交代の可能性が大きい新生KARAの活動に全力をあげて集中してしまうようなことがあると、またレインボーが開店休業のような形で放置されてしまう怖れもなきにしもあらずだ。なんというタイミングの悪さであろうか。念願の復活を果たしたと思ったら所属事務所の先輩グループの契約をめぐる騒動の余波を受けて、先行きが不透明になってしまうとは。レインボーとは、そうした悪い星のめぐりの下に生まれついてしまったグループなのであろうか。このまま00年代から10年代にかけてのKポップ・ブームに乗り切れそうで乗り切れなかった悲劇のガールズ・グループとして人々の記憶の片隅に残り続けることになってしまうのであろうか。じっくりと浮上のタイミングを待って二年近いブランクを跳ね返して復活する脅威の粘り腰をもつ実にタフなグループであるだけに、まだまだレインボーの七人は決して諦めずに、Kポップの世界に食らいつき続けてゆくに違いない。彼女たちには、すでに実績は充分にある。また、海外での知名度や人気もある。そして、日本での活動歴もアルバム・リリースもある。あとは、もうひとつ大きなヒットを放って、最後の壁を突き破るだけなのであろう。レインボーにもブレイク・スルーの可能性は多いに残されている。ただ、それを可能にするのも潰えさせてしまうのも、ある意味ではDSP Media次第であるのは、この七人組グループにとって幸運なことなのか不運なことなのか。その答えは、今はまだ皆目見当もつかない。

13年、遂に本腰を入れて巻き返しをかけてきたのがナイン・ミュージスである。1月24日、シングル“Dolls”をリリース。これは前作のミニ・アルバム“Sweet Rendezvous”からの“Ticket”以来となる約十ヶ月ぶりの新曲であった。この“Dolls”のヒットの後を受けて、5月9日にはミニ・アルバム“Wild”をリリース。この作品からはタイトル曲の“Wild”がスマッシュ・ヒットを記録する。そして、10月9日には遂にファースト・アルバム“Prima Donna”をリリースした。このアルバムからは、タイトル曲の“Gun”がスマッシュ・ヒットを記録している。これは、10年8月にシングル“Let's Have a Party”でデビューしたナイン・ミュージスにとっては活動四年目にして初のアルバム・リリースとなった。シングルにミニ・アルバムにフル・アルバムと三作品の怒濤の連続リリースでヒット曲を連発したナイン・ミュージスだが、これはどう見ても本気の猛チャージである。所属事務所のStar Empire Entertainmentは、間違いなくここが勝負の分かれ道だと読んで、短いインターヴァルで作品を送り出し、このハイ・レヴェルなルックスと実力を兼ね備えた九人組グループをメディアに登場させ続けることで、人気爆発へとつながるブレイク・スルーへの階段を駆け上がらせようとしている。10年のデビュー当時、そのグループのネーミング通りの少女時代に匹敵する九人の大所帯なメンバー構成とアフタースクールに対抗するようなメンバー全員の身長が170センチ以上というモデル顔負けのルックスとプロポーションを誇るというコンセプトが話題となり、Kポップの世界で大いに注目を集め、まさに大型グループとしてその活躍が期待されていた。しかしながら、実際にデビューして活動を開始してみると、アイドル・グループ以外の芸能活動に専念するなどの理由で脱退者が相次ぎ、なかなか正式なメンバーが定まらず暫定的に七人組グループとして活動する期間がしばらく続いていた。だが、12年のミニ・アルバム“Sweet Rendezvous”のリリース以降にようやく態勢を建て直し再び九人組グループとして活動してゆく目処がたったようだ。そして、13年1月のシングル“Dolls”のリリースからナイン・ミュージスは、その名の通りの九人組グループとしての活動を再開している。そんな13年のナイン・ミュージスは、まさに九人のモデルドル(モデル+アイドル)たちによる猛烈なパワーと圧力で“Dolls”、“Wild”、“Gun”という連続ヒットを送り出し、Kポップの世界に怒濤の攻勢をかけたといえる。音楽面やパフォーマンスの面では、どちらかというと可愛らしさよりもクールでスタイリッシュな女性的な魅力を前面に出す、ひとつのKポップ・アイドルの系譜をグループのコンセプトとして消化して継承し、それを最も洗練されたスタイルで打ち出しているのが、現在のナイン・ミュージスである。そこには、まさに有無を言わせぬ完成度の高い美を打ち出すKポップらしさが充満しており、圧倒的なまでの説得力をもって押し迫ってくるものがある。活動初期にはメンバーが定まらず少々躓いてしまった観もあったが、そこから盛り返して、粘り強く時期が来るのを待って再浮上してきたナイン・ミュージス。その浮上のひとつの要因としては、ヒット・メイカーであるSweetuneの手がける楽曲も大きく関与していると思われる。ハン・ジェホとキム・スンスのコンビからなるプロデューサー・ティーム、Sweetuneは、11年8月に発表されたシングル“Figaro”以来、一貫してナイン・ミュージスのプロモーション活動曲の制作を手がけてきている。ナイン・ミュージスは、華やかでダンサブルでキャッチーなポップスとしてのクオリティの非常に高い、この天才コンビによる楽曲でヒットを連発し、快進撃を続けて、13年には遂にKポップの世界のど真ん中にまで躍り出たのである。これまでにもSweetuneは、“Mister”、“Lupin”、“Jumpin'”、“Step”といった一連のヒット曲の制作を手がけてKARAの大ブレイクの影の立役者となっている。そんな世界的な視座で見たとしても現在のポップ音楽の世界でこのコンビに勝る鋭い才能はおそらくそうはいないだろうと思われるSweetuneが、ほぼ専属プロデューサーのような形でナイン・ミュージスの楽曲に携わっていることは、やはりただごとではない。また、その事実の裏を返せば、所属事務所はブレイク請負人でもある超一級のプロデューサーによる超一級品の楽曲をリリースの度ごとに準備して、常に万全の態勢で売り出しているのだから、それ以降のことは、もはや全面的にナイン・ミュージスというグループのメンバーがもつスターとしてのポテンシャル次第であるともいえる。13年9月にもSweetuneが手がけた“Damaged Lady”でヒットを放っているKARAが、メンバーの脱退騒動などによりひとつの大きな変節の時を迎えようとしている今、再び九人のメンバーが揃いデビュー四年目にして最も良い状態で活動を行っているナイン・ミュージスが、まさにKARAというダイナスティに勝負を挑むかのようにSweetuneによって制作された優れた楽曲でヒットを連発し、さらなる上のレヴェルへと浮上してゆこうとしている。この快進撃が14年にも継続されてゆくようであれば、Kポップの世界全体でも連鎖的にいろいろなものがひっくり返ってゆく可能性は大である。Sweetuneによる華やかな楽曲で00年代以降のKポップにおけるひとつの完成形を作り上げたKARAの路線を受け継ぎ、それを九人組グループという利点や特性を活かして骨太にヴァージョン・アップし、10年代のKポップの世界のメイン・ストリームに食い込んでゆくことをナイン・ミュージスは狙っている。そのための下準備は、13年の三曲の連続ヒットでほぼ完了した。14年のナイン・ミュージスが、どのような飛躍ぶりを見せつけてくれるのか、非常に楽しみである(※)。

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