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zoom RSS New Dawn and Fades(一)

<<   作成日時 : 2014/01/01 03:23   >>

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New Dawn and Fades



2013年10月4日、数日前から日本の芸能メディアを通じてグループの解散が間近であることが報道されていたKARAについて、所属事務所のDSP Mediaは、そうした噂を完全に否定する発表を行った。だが、それと同時に、グループ自体は解散しないものの事務所とのタレント契約の更新を行っていないメンバーのニコルが、14年1月をもってグループから脱退することが発表された。また、かねてより海外留学を希望し芸能活動よりも学業を優先する意向をもつジヨンも14年4月に事務所との契約が切れる予定であり、その後の契約の更新が行われない場合には、そのままグループから脱退してしまう可能性が濃厚であるという。
現在の五人組グループとなってからは、これが大きく表面化した二度目の所属事務所との契約をめぐる騒動となった。前回の11年1月に起きたメンバーの所属事務所離脱未遂騒動では、グループのリーダーであるギュリを除く四人のメンバーが事務所の待遇(主に金銭面での)に対して異議を申し立てた。ほどなくしてハラだけは(徒に事を荒立てることは賢明ではないと判断したのか)所属事務所とグループに戻ることを表明したが、残りの三名(ニコル、ジヨン、そしてスンヨン)は徹底的に事務所側と対立する姿勢を見せ続けた。その後、約三ヶ月に及ぶ調停を経て、両者はようやくもとの鞘に収まることになる。
だが、今回は(前回の蟠りも長く尾を引いていたためか)容易に事態が収まることはなかったようである。このまま契約問題で事務所と当該メンバーたちが決裂してしまうことになると、14年の春にはKARAは二人のメンバーが脱退し三人組のグループとなってしまうことになる。これは、KARAにとって二度目のメンバーの脱退劇となる。07年に四人組ガールズ・グループとしてデビューしたKARAであったが、08年の初頭にはメイン・ヴォーカリストであったキム・ソンヒが突如脱退している。この時もKARAは残された三人組のグループとなってしまったのである。これによりデビュー当初の四人組グループとしてのKARAはアルバム“The First Blooming”での活動のみに止まり、08年以降は新メンバー(ハラ、ジヨン)を加えた五人組の新生KARAとしての活動を行ってゆくことになる。そして、その直後の“Pretty Girl”や“Honey”といった女の子の可愛らしさを前面に押し出したヒット曲によって、この五人組は00年代後半のKポップ・ブームを代表するトップ・アイドル・グループの座を築き上げることになるのだ。
13年8月28日、KARAは日本での四作目のアルバム“Fantastic Girls”をリリースした。そして、その翌週の9月2日には、韓国での四作目のアルバムとなる“Full Bloom”をリリースしているのである。ほとんど期間を空けずに日本と韓国で、ほぼ同時期にアルバムをリリースするということは、そこから遡って約数ヶ月間に渡って日本と韓国で同時期に(日本と韓国の録音スタジオを行き来しながら?)アルバムの制作活動を行っていたことになる。そして、その間にはTVドラマの出演などの通常の芸能活動も各メンバーが個別に若しくはグループで並行して行っていたのだから、相当なハードワークの日々が続いていたであろうことは想像に難くない。また、今から考えると遅かれ早かれ表面化することになるメンバーとの契約問題の拗れが明るみに出てしまう前に、まるで駆け込みで日本と韓国で立て続けにほぼ同時期にアルバムをリリースすることにしたようにも思える。おそらく“Fantastic Girls”と“Full Bloom”は、KARAを日本と韓国で押しも押されぬトップ・アイドル・グループにした五人のメンバーによる最後のスタジオ録音アルバムとなるであろう。韓国においては07年に第一集アルバム“The First Blooming”のリリースとともにデビューしたKARAが、13年に第四集アルバム“Full Bloom”をリリースすることで、アイドル・グループとしてのひとつの物語を完結させたということになるのであろうか。

ここに9月中旬頃に書いたアルバム“Full Bloom”のレコード評の文章がある。諸般の事情などがあり公表されなかったものであるが、ここにひとつの資料として掲載しておくことにする。重ねて説明しておくと、この文章は、所属事務所からメンバーの脱退についての発表がなされる前に書かれたものである。

KARA: Full Bloom
LOEN Entertainment L-100004767
 八月末に日本で四作目のアルバムをリリースした翌週に、韓国でリリースされた第四集。本国でのアルバムは二年ぶり。早いものでもうデビューから七年目を迎えているが、Kポップ界を代表するトップ・アイドル・グループとしての勢いはまだまだ加速している。タイトル曲「淑女になれない」が放つ、ハイパーな満開感も生半可ではない。これまでにも数々のヒット曲を送り出してきた巨匠コンビ、ハン・ジェホ&キム・スンス(スウィーチューン)が手がける、こってりとロック要素を盛り込んだ鮮烈なエレクトロニック・ポップ曲である。クールな大人の女性からピュアでキュートな乙女まで、全七曲でそれぞれに異なる表情を演じ分ける豊かな芸域の幅には、なるほど淑女も真っ青な大女優の強かさをも感じさせる。全体的に歌唱に余裕があり、自信にみなぎり非常に伸びやか。この五人だからこその味わいを満載した、今まさに咲き誇る満開の五弁の花である。

満開の花は、とても美しい。しかし、満開の花には、もはや散る運命しか残されてはいないのである。花の季節の後には実りの季節があり、花の花弁は実を結び、種という形となって次の世代へと命が受け継がれてゆくことになる。満開の花が散ってしまうのは、ひとつの実を結ぶために決して避けては通れない道であり、それは全ての花にとっての宿命であり運命なのである。そして、ここに“Full Bloom”というタイトルを冠したアルバムを発表し、まさに名実共に満開の時を迎えた五人組グループとしてのKARAが、その花の季節に幕を閉じ、やがて来る結実の時を迎えようとしている。やはり、そうしたKARAという名の花の宿命と運命を最大限に美しく全うするためには、その満開に咲き誇る花をどこまでも美しく咲かせ、そして時の訪れとともに潔く美しく散るしかなかったということなのであろう。

9月末、約一ヶ月に及んだ数々のメディア出演のスケジュールを全てこなし、アルバムのタイトル曲“Damaged Lady”(「淑女になれない」)をパフォームするKARAの“Full Bloom”をプロモートする活動は無事に終了した。そして、その表立った活動に一段落がつくタイミングを、まるで待ち構えていたかのように、KARAのメンバーと所属事務所の間で繰り返されている契約更新の問題が再度一気に表面化してきたのである。ただし、その一ヶ月前の“Damaged Lady”でカムバックする直前の段階では、所属事務所のDSP Mediaは、(数ヶ月後にタレント契約が切れてしまうメンバーがいることから周辺に漂い出していたグループ解散の噂を打ち消すように)わざわざメンバーとの契約更新の交渉が順調に進行していることを公表していたのだ。おそらく、ほとんどの韓国と日本のファンは、この事務所による発表を信じ込んでしまったに違いない。日本でのコンサート活動も順調にこなし、ここにきてひと回りもふた回りも大きなアイドル・グループへと飛躍を遂げているKポップ界の大物が、このまま呆気なく解散してしまうなどということは絶対に有り得ないと勝手に納得してしまっていたのである。所属事務所との契約更新の話し合いが良好な方向に向かっているのであれば、現在の五人組グループとしてのKARAの活動は、しばらくの間は安泰に継続されるであろうと。
だが、その後の急な激動の展開を考えると、あの新曲リリースの前段階でのDSP Mediaのメンバーと所属事務所の間の良好な関係性を殊更にアピールするような発表は、かなり怪しいものであったのではないかと考えざるを得ない。所属事務所側は近いうちにタレント契約が切れるメンバーとの再契約・契約延長の交渉が何とか良好に進行していると思っていたのかも知れないが、実際のところは決してその通りではなかったのではなかろうか。もしくは、ある程度はメンバーとの交渉は順調に進行していたものの、9月に入ってからの一ヶ月間での交渉が、有り得ないくらいに不調であったのだろうか。結論としては、DSP Mediaによる前段階での発表以降に契約問題に関する事態は急展開し、両者の間の主張は合意にはいたらず拗れに拗れたまま決裂という形で決着がついてしまったようである。
揺れに揺れた11年1月の大騒動の際に問題点として明らかになったことであるが、KARAのメンバー(とその周辺の人々)には所属事務所から受け取るギャランティに関して相当に根強い不信感が抱かれているようである。10代から20代にかけての若く可愛らしい女の子が人生のうちで最も輝かしいものであるはずの青春時代の全てを投げ打ってトップ・アイドルとしての芸能活動に全身全霊で取り組んでいるにも拘わらず、その条件面でも待遇面でも過酷過ぎるほどに過酷な労働に見合う分だけの報酬が必ずしも受け取れていないという主張を常にメンバー側は続けている。ただし、これは主としてメンバー本人というよりも日夜トップ・アイドルとして活動することの大変さを間近で見ている親や家族が、心も体もすり減らしているメンバーの心身の状態を心配して所属事務所側にタレントの待遇・処遇の改善をかけ合っているという側面が、かなり強いようだ。だが、当の本人たちの気持ちとしては、ファン・ミーティングやコンサート、海外でのイヴェントなどを通じて、とても熱心にKARAを応援してくれる多くのファンたちと直接に触れ合うことで、その多くの人々の思いや声援に応えてゆきたいという意思を常に新たにし、基本的には継続的にグループのメンバーとしての活動を行ってゆくことを希望しているようでもある。
今回の契約更新の交渉に関しても、該当メンバーと所蔵事務所の間ではギャラや待遇の問題をめぐって拗れに拗れてしまったのであろう。やはり、このシビアな問題については、どうも両者の間で完全な合意には決していたっておらず、双方の言い分を受け入れようとする状態からもほど遠く、全くスムーズに事が運ぶという感じにはなっていないのではなかろうか。11年1月に起きた騒動が三ヶ月の時間を要して終息した際に、徹底的に両者の間で話し合いが行われ、かなりそこに横たわっていた大きな蟠りは解消されたかのように思えたのだが、実際には問題の火種は燻ったままであったようだ。この約二年間に、事務所のメンバーに対する待遇が改善され問題の解消に向けた動きが、何らかの実感をもって得られるほどになされてこなかったことが、再びメンバーの周囲の人々の不信感を焚き付けてしまったのではなかろうか。そして、それだけに溜まりに溜まった蟠りも大きく膨れ上がることになり、ここにきて遂にそれが限界を越えてしまい最悪の結果である決裂にまでいたってしまったということなのであろう。
DSP Mediaによってタレント契約の終了とともにグループから脱退することが発表された、KARAのオリジナル・メンバーのひとりであるニコルは、現行のマネジメント体制を離れて新たなエージェントの下でという条件であれば、現在の五人組グループとしての活動を継続してゆくことを望んでいるという主張をツイッター・アカウントを通じて行っている。ただし、このニコルの希望する条件を実現させるためには、それぞれのメンバーの側にも越えてゆかなくてはならない高い壁が存在する。DSP Mediaを離れて今のままのKARAの芸能活動を継続してゆくという荒技を現実のものとするためには、相当なウルトラC級の離れ業が必要とされるであろうし、実現は非常に困難であるといわざるを得ない。再三に渡り契約延長の交渉が拗れに拗れ、そう簡単には沈静化することのなさそうな蟠りを抱えているニコル陣営(おそらくは、ジヨンの陣営も)と事務所の間の、確執や不協和音やすれ違いには、やはりとてもとても深い根があるのであろう。
だがしかし、これをまた異なった視点から見てみると、KARAというグループにとってのメンバーの脱退などの変動は、まだたった二度目でしかないのである。01年にデビューしたガールズ・グループ、ジュエリー(Jewelry)は、度重なるメンバーの脱退や新加入といった変遷や解散の危機などを乗り越えて、すでに十二年に及ぼうかという非常に息の長い活動歴を誇りつつ、まだまだKポップ界の第一線で活躍を続けている。すでにデビュー当時のオリジナル・メンバーは、現在のライン・アップにひとりも残ってはいない。メンバーの顔ぶれはガラリと変わり、全く異なる新しい世代にバトンを受け渡しながら、ジュエリーというガールズ・グループの看板はずっと途切れることなく守られ続けてきたのである。日本でもモーニング娘。やAKB48などのアイドル・グループは、メンバーの卒業や脱退、新加入などを繰り返し、少しずつ世代交代することでいつまでも新鮮味を保ちながら、息の長い活動を展開している。そう考えると、デビューから七年目を迎えているKARAが、今後もトップ・アイドル・グループとして息の長い活動を続けてゆくためには、今回のようなメンバーの脱退騒動などの大きな変動をもグループにとっての何らかのプラスな動きへと変えてゆけるような強かさのようなものも必要とされてくるのかも知れない。今のところ来春には三人組グループとなってしまう可能性が高いKARAが、新たなメンバーを加入させるといったような話は全く聞こえてきてはいない。しかし、もしかすると、その新メンバーこそが次代のKポップ界を担うような大エースへと成長してゆく可能性だって、全くないわけではないのである。ここで安易に解散という道を選択しないことでKARAのメンバーたちの手の中には、まだまだ多くの輝かしい可能性が残されることにもなるのだ。
しかしながら、KARAという類い稀なる個性をもったグループが、ひとつの時代を築き上げた五人のメンバーからオリジナル・メンバーでありグループのムード・メイカーでもあるニコルを失うことは、とても大きな損失となるであろう。本国の韓国だけでなく日本やアジアの各国でも高い人気を獲得しているKARAは、現在の五人によるグループとして広く認知され、その五人のメンバーがもつそれぞれの個性のバランスのよさから幅の広い人気を獲得しているともいえる。ゆえに、そこから誰かメンバーが欠けてしまったときに、どのような反応をもって迎えられるのかという部分には、ちょっとした不透明さもなきにしもあらずである。さらなる厚い支持を受けることになるのか、それとも一気に全てのバランスを欠いてしまうことになるのか。また、グループの末っ子であり、最も愛されるキャラクターの持ち主でもあったジヨンの14年4月以降の活動状況が、全く見えない状態であるというのも、KARAにとっては少々痛手である。14年1月にニコルが脱退し、それに続いてジヨンの身の振り方が決定していないという状態では、グループとしての活動を行おうにもなかなか思うようにまとまった活動ができない状況が続くことになるのではなかろうか。13年の年末以降、KARAはしばらく活動を休止せざるを得なくなる可能性が大きいと思われる。いずれにしても、ここが大きな岐路であり、良くも悪くもひとつの大きな曲がり角に直面しているということだけは、間違いないであろう。新たな体制となるKARAというガールズ・グループにとっても、そのKARAというガールズ・グループを育て上げてきたDSP Mediaにとっても。14年は、まさに正念場となるはずである。

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