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zoom RSS Do you remember the 28th night of September (I)

<<   作成日時 : 2011/11/01 02:00   >>

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Do you remember the 28th night of September

11年9月、複数のK-POPの女性アイドル・グループが、また新たに続々と日本でのCDデビューを果たしている。昨年夏のKARAや少女時代などによる第一波に続いて、よりヴァラエティに富んだ層の厚い第二波が遂に到来したという感じであろうか。あの東日本大震災から半年が経ち、一時は自粛ムードであったK-POP勢の日本における活動も、ここにきて一気に再加速しつつあるようだ。

だが、ここ最近の日本におけるK-POPアイドルの動きを眺めてゆく前に、まずは少しだけこのところの本国韓国での女性アイドル・グループをめぐる状況をおさらいしておきたい。
07年にデビューしたKARAと少女時代が空前の大ブレイクを果たし、現在も続く新韓流の動きの発火点となったのが09年のことであった。そして、この二組の成功に続くかのように次世代を担うグループが、09年から10年にかけて続々とデビューする。
09年には、1月のアフタースクール(Afterschool)を皮切りに、5月の2NE1、6月の4ミニッツ(4minute)とJQT、7月のT-ara、9月のf(x)、10月のシークレット(Secret)、11月のレインボー(Rainbow)と、夏前後からほぼ毎月代わる代わる新たなグループが登場した。そして、翌10年の夏には、Miss A、オレンジ・キャラメル(Orange Caramel)、シスター(Sistar)、ガールズ・デイ(Girl's Day)といったところが立て続けに華々しくデビューしている。
この新人グループのデビュー・ラッシュは、11年に突入してもなお、まだまだ一向に終わる気配を見せてはいない。00年代後半から続くアイドル全盛時代は、次々と新たなK-POPの波を巻き起こし続けている。そこでは、様々な個性とスタイルを携えて次々とステージに現れる、新時代の勢いをを象徴するかのような魅力的なガールズ・グループたちが、まさに百花撩乱の様相を呈して咲き乱れている。明らかに、ここ最近の韓国の歌謡界は、空前のガールズ・グループ・フィーヴァーの真っ直中にあるといってよい。

9月中旬にAllkpopが伝えたところによると、今年これまでにデビューしたガールズ・グループの数は27組にものぼるという。この数の多さには、正直驚かされる。その記事内に列記されていた新人グループの名称をあらためて眺めてみたが、この時に初めてその存在を知ったグループも、そこにはいくつかあった。かなり熱心に新人グループの作品までチェックしているつもりでいたのだが、27組全てまでは手が回らなかったようだ。もしかすると、そのうちのいくつかは、ちらっとYouTubeなどで視聴しただけで、すっかりその存在を忘れてしまっていただけなのかも知れないけれど。
すでに飽和状態はとっくに越えていると思われるが、止まることなく新人グループが次々と登場してくる。この状況は、やはりちょっとした事件である。これは、あの歴史的とまでいわれた09年から10年にかけての盛り上がりの時期に、TVの歌番組で多くの女性アイドル・グループがひしめき合い、しのぎを削り合っていた裏側で、実は沢山のアイドル予備軍たちが明日のデビューを控えて、激しいリハーサルを繰り返していたということの表れでもある。もはや天を突き破らんばかりに隆盛を極めているK-POPのシーンの裾野とは、一体どれだけ深く広遠に広がっているのであろう。今現在も、出番を待つ未来のアイドルたちが、数千人規模にも及ぶ練習生の一群となって虎視眈々と機会を窺っているのかと思うと、末恐ろしいとしか言いようがない。
しかし、実際にアイドルを志して、その思いを遂げてアイドルとしてデビューできるのは、数多の練習生のうちのほんの氷山の一角でしかない。また、仮にそのうちの数名がアイドル・グループの一員としてデビューできたとしても、その中で多くの人々の印象に残るヒット曲を飛ばし、押しも押されぬトップ・アイドルとして認められるのは、そのまた氷山の一角でしかなかったりもする。これはもう、アイドル戦国時代などといった生易しいものでは決してない。限られた数少ないパイをめぐって繰り広げられる、まさに生死を賭けたサヴァイヴァル・レースなのである。

新人グループにとっては、まずは実際に強力なライヴァルたちと渡り合える場所まで、のし上がってゆくまでが一苦労だ。現在では、そこに辿り着くまでが、第一の大きな関門になりつつある。運良くデビュー直後にTV出演のチャンスを掴んだとしても、音楽番組の中で無名の新人とトップ・アイドルたちでは、明らかにその待遇は異なる。番組の構成の隙間に詰め込まれるバブリング・アンダーたちと貫禄充分に華々しいステージを魅せる大物たちとでは、もはや全く違う番組に出ているようですらある。
様々な追い風が吹いて、新たな女性アイドル・グループがデビューするというだけで、話題になり、眩いスポット・ライトが用意されていた時代とは、今や大きく状況が変わってきてしまっている。最大手の芸能事務所が強力なプロモーション力を発揮して売り出した、2NE1、f(x)、Miss Aあたりまでに関しては、ある意味、まずデビューの切符を掴んだだけで、すでに勝ち組であったといえるだろう。大きな事務所に所属する多くの練習生たちの中から選抜され、一定のレヴェルに達していると認められた者だけが、新たなグループの一員となって華やかなステージに立つ。こうした、主に大手のプロダクションからデビューする、最初からキッチリと出来上がっているアイドル・グループは、綿密に練られたプロモーションの計画通りに活動し、ほとんどがその当初の予定通りにヒット曲にも恵まれ、歌謡界の第一線にその名を連ね、新人としての高い評価を獲得するまでの、最短コースを進むことができる。
だがしかし、そういった猛烈なプッシュのきく大手以外からデビューする新人グループは、所属する事務所の歌謡界・芸能界において発揮できる力に反比例して、それだけ眩いスポット・ライトの中心に至るまでの様々な障壁に満ちた遠回りの道を歩かされることとなる。ただし、弱小の事務所に所属することのメリットも、実はないわけではない。まだ規模の小さい新興の事務所であれば、相対的にそこに所属している練習生の数もそう多くはなく、その中でなら大手の事務所の練習生よりもデビューの切符を掴み取るための競争率は自ずと低くなってくるだろうから。ただし、大手の事務所の練習生として幼い頃から揉まれて鍛え上げられたメンバーによって構成されるグループは、滅多なことがない限り大ハズレや大コケという事態に見舞われることはない。この部分の差は、かなり大きいのかも知れないけれど。
しかしながら、ここ数年の動きを見ていると、そうした大手のスーパー・パワーによって独占されていた状況にも、少しずつだが変化が起きつつあるようにも思える。この空前のアイドル・ブームの波に後押しされる形で、新興のプロダクションなども続々と猛烈な勢いで突っ走り続けるバンドワゴンに乗り込みつつあるのだ。まるで、沸騰した鍋に次々と具材を投げ込んでゆくかのように。今のところはまだ、旧来の勢力図そのものに、あまり大きな変化を及ぼすような動きにはなっていないようではあるが。しかし、そこで新旧の様々なグループが入り乱れることにより、現実的な実力至上主義型の評価が第一になされ、様々な格差や不均衡が均されてゆく部分は確かにあるだろう。
そうした、ある種の混沌とした状況が生み出されてきたことにより、近頃のK-POPのシーンには、新たな二段階構造が出来上がりつつもある。そのふたつを少し乱暴に色分けするならば、出せば何でもヒットする層と、出してからが本当の勝負となる層、といった感じになるであろうか。そして、その両者の間隔は次第に大きく分離してきてもいる。

11年にデビューした多くの新人のうちでは、今のところふたつのグループが、上部の階層へとのし上がるためのキッカケを掴み、フレッシュな挑戦者としての声を高らかに挙げつつある。その二組とは、エイ・ピンク(A Pink)とダル・シャーベット(Dal★shabet)である。

画像エイ・ピンクは、4ミニッツや元五少女のジーナ(G.na)を擁するCube Entertainmentの傘下に新たに設立されたA Cube Entertainmentに所属する七人組。メンバーのうちの五名が高校生であり、まだ中学生というメンバーも一名含む、非常に若いグループである。4月19日、ミニ・アルバム“Seven Springs of A Pink”を発表。約二ヶ月にも及んだプレ・デビュー・プロモーションによって大きく期待が高まっていた中で、華々しいデビューを飾った。また、そのデビュー当時の少女時代を思わせる親しみやすい可愛らしさを前面に強く打ち出したイメージは、多くの注目を集めるに充分すぎるほどのピュアな眩しさを放ってもいた。
まるで新芽が芽吹くかのような、春らしい季節感に溢れたソフトでフレッシュな全五曲を収録したデビュー作“Seven Springs of A Pink”からは、“I Don't Know”と“It Girl”という二曲のヒット曲が立て続け飛び出した。そして、4月から約四ヶ月近くに渡りほぼ出ずっ張りであったTVの音楽番組でのパフォーマンスでは、彼女たちの初々しい魅力を存分にアピールすることにも成功した。個性的な新人グループがひしめく中で、逆に盲点を突くかのようにバリバリに正統派なアイドル路線の清潔感に溢れるお嬢様スタイルで登場したエイ・ピンクは、11年前半の韓国歌謡界にぶっちぎりで大きなインパクトを与えたといえるであろう。

ダル・シャーベットは、近年のK-POPシーンにおいて多数の革新的なヒット曲を生み出してきたプロデューサー・ティーム、E-Tribeが新たに設立したHappy Face Entertainmentに所属する六人組。09年に発表された少女時代の空前の大ヒット曲“Gee”をプロデュースし、その名を全世界に轟かせたE-Tribeが総合プロデュースを手がける新人グループということで、デビュー前からダル・シャーベットは各方面で注目を集め、熱い議論の的となっていた。しかし、その議論の大半は、彼女たちのカラフルでヴィヴィッドなファッションや、モデル並みの脚線美を強調したスタイリッシュなイメージが、完全に少女時代のそれとモロに被っていることに対する批判含みのものでもあったのだが。
画像年明け早々の1月3日にミニ・アルバム“Supa Dupa Diva”でデビューを飾り、ここからタイトル曲の“Supa Dupa Diva”がスマッシュ・ヒットとなる。そして、4月14日には早くも二作目のミニ・アルバム“Pink Rocket”が発表され、ここから再びタイトル曲の“Pink Rocket”をヒットさせた。さらには、8月11日には三作目のミニ・アルバム“Bling Bling”が発表され、ここからまたしてもタイトル曲の“Bling Bling”がヒットを記録している。デビューからの矢継ぎ早なリリース攻勢によって、ダル・シャーベットは新人グループでありながら今年すでに三曲ものヒット曲を放っているのである。新曲を出すごとに、新たなファンを獲得し、確固たる支持層も着実に築き上げられてきているようだ。現在では、デビュー当初に渦巻いていた少女時代との比較から生じた批判の声も、完全に収まりつつある。これは、ダル・シャーベットが、この六人組ならではの個性を際立たせ、グループとしての独自のスタイルを、ハッキリと打ち出せていることの明らかな証左でもあるだろう。
その徐々に高まってきている人気のひとつの要因は、E-Tribeによってプロデュースされた独特のユニークなサウンドが特徴であるポップでダンサブルな楽曲を、長身でスタイルのよい六人のメンバーが非常に独創的な振り付けのダンスをキッチリとこなしながら歌う、TVの音楽番組などで見られるパフォーマンスの質の高さにあるといえそうだ。ダル・シャーベットは、音楽性や楽曲そのもの、そしてルックス面やダンスやファッションでも、あらゆる面で人々の耳目を惹き付ける圧倒的な個性をもっている。この六人のパフォーマンスには、一目見たらクッキリと脳裏にこびりつくような鮮烈なインパクトがあるのだ。特に、“Pink Rocket”でのフワフワとした謎めいた振り付けは、いわゆる地球外的な雰囲気を感じさせる実に新感覚なものであった。
そして、11年の夏のK-POPを代表するヒット曲のひとつとなったのが、今夏のトレンドのディスコ・サウンドをいち早く取り入れた“Bling Bling”である。思いきりジャストなタイミングで流行のサウンドに対応してくるあたり、やはりE-Tribeはタダモノではないなと痛感させられる一曲であった。そんなキラキラでハイ・エナジーなポップ・ハウス風のディスコ讃歌である“Bling Bling”のヒットによって、さらにもう一段突き抜けた観のあるダル・シャーベット。これからも、その極めてユニークなダルシャべ流のダンス・ミュージックをガンガンと追求していってもらいたいところである。

ただ、このエイ・ピンクもダル・シャーベットも、両者ともに少なからず少女時代のフォロワー的な側面をもつことは、やはりかなり興味深い。それだけ業界最大手のSM Entertainmentが生み出した少女時代というグループによって開拓された、00年代の新しい女性アイドル・グループのスタイルの影響力が甚大であったということなのであろう。そして、間違いなく、それは今やK-POPアイドルのひとつの雛形とまでなっている。エイ・ピンクとダル・シャーベットは、そうした手本となるスタイルを、それぞれの個性に見合ったコンセプトの下に見事に継承していっているのである。

また、このふたつの新人グループの所属している事務所が、いずれも決して大手ではないというあたりも注目をしておきたいところである。すでに、ここ数年の間に大手の事務所からは新世代の女性アイドル・グループが軒並みデビューしてしまっており、ほぼ出し尽くしている状態だともいえる。よって、現時点では新たなグループの売り出しにまで手が回らないという部分も確実にあるのだろう。ゆえに、11年の歌謡界には、比較的小粒な27もの新人グループが続々と出現することとなった。最初から完成度の高いものを提示してくれる大手の事務所に所属する新人グループも決して悪くはないが、まさに玉石混合といった感じの小粒なグループたちのデビュー作をチェックするのも、何ともいえない緊張感があってよい。
そして、今回のこの両新人グループの目覚ましい活躍には、これまで絶対的なものがあった大手三大事務所の牙城を微かに切り崩しつつあるという点で、大きな意味を見出せるのではなかろうか。エイ・ピンクやダル・シャーベットが次々とヒットを飛ばし、着実にファンの数を増大させていっていることは、これからの新規参入組にも必ずや道を拓いていることになっているに違いない。今後、こうした動きが加速してゆき、さらなる新旧大小が入り乱れた混沌が嵐のように吹き荒れた果てに、韓国の歌謡界や芸能界の勢力図がどのように塗り替えられているのか、かなり楽しみでもある。

ただし、念願のCDデビューを果たしたとしても、大半のアイドル・グループが、TV出演の機会になかなか恵まれないという状況は、すでに日本ではごく当たり前のこととなっている。今も変わらずにTVに出ることで期待できるプロモーション効果は、絶大なものがあるだろう。しかし、日本のアイドル・グループは、いつしかそうした数分間のTV出演だけに頼らない、様々なプロモーション活動の形を模索するようになってきた。ライヴやイヴェントを通じて積極的にファンと触れ合い交流し、そうした近い距離での結びつきから熱くコアな堅い支持層が築き上げられる。大掛かりなメディア戦略よりもやや泥臭くもある草の根的な活動に重きを置くことで、日本のアイドル・グループは、全く新しいフェイズに突入してきたともいえるであろう。どう考えても、ももいろクローバーZに代表される完全に振り切れたダンスのスタイルは、ステージと客席が物理的に近く相互の熱量が伝わり合う一種の閉じたトランシーな空間だからこそ生まれ得たものだ。
どちらかというと保守的な傾向の強かった韓国の歌謡界にも、ようやく健全な戦国時代的過当競争の動きが生まれつつあるのだろうか。この僅か約九ヶ月間に27もの新しい女性アイドル・グループが林立した11年の状況は、明らかにK-POP新時代の胎動を予感させるものでもある。大きな組織が力を誇示してパイを独占してしまう形は、結果的には芸能のレヴェルを低下させ、全体の動きを著しく衰退させるだけである(これは、日本の歌謡界にもいえることだ)。もしかすると、近いうちにK-POPのシーンにおいても、地下での活動やインディペンデントなネットワークを通じてのプロモーションに積極的に活路を見出してゆくアイドル・グループも登場してくるのではなかろうか。いや、広く伝えられていないだけで、実際にはすでにローカルなアイドルやアングラなアイドルたちが、ひっそりと存在しているのかも知れない。とにかく、こうした芸能の世界とは、次々と新たな才能や新たな勢力が登場してきてこそ、全体的に活性化され、とても面白い流れになってゆくものなのである。旧来の高く分厚い壁は、いつの日にか突き破られなくてはならない。エイ・ピンクやダル・シャーベットが、そうした新たな時代の動きの急先鋒に見えないこともない。

本題である9月の動きを見てゆく前に、その前月となる8月の日本におけるガールズ・グループの動きを簡単にまとめておきたい。

画像まずは8月3日に、11年の年頭から常にアグレッシヴな攻めの姿勢を見せ続けているシークレットが、シングル“Madonna”で日本デビューを果たした。シークレットは、09年デビュー組の四人組。リーダーのヒョソン(Hyosung)は、幻のガールズ・グループとして知られる五少女の元メンバー。ディープ・ファンクなサウンドにパンチのあるヴォーカルを炸裂させた“Magic”と“Madonna”を10年に立て続けにヒットさせ、一気に大ブレイクした。その後、11年に入ってからは、さらにサウンドの幅を広げて、60年代ポップス調の“Shy Boy”と、レトロなドゥーワップ風ポップスの“Starlight Moonlight”をコンスタントにヒットさせており、安易に流行のダンス・ポップ系に迎合しない路線で、シークレットの四人ならではの個性を際立たせることに成功している。
決して大手ではない事務所のTS Entertainmentに所属し、デビュー当初のやや地味目な存在から一気にヒット・チャートの常連へと駆け上がった。そんな、まさに上り調子の真っ直中にあるグループが、日本進出の第一弾シングルとして発表したのが日本語版の“Madonna”だ。ノリのよいファンク調のビートにのる印象的なサビのフレーズのリフレインを軸に展開される曲調だけに、あまり日本語での歌唱であっても大きな違和感は感じさせない。ビート感を活かすために歌詞が小さな単位の音節ごとに細切れになっていることが、日本語特有のノッペリ感をうまく取り除いていて、非常に功を奏しているようにも聴こえる。

画像そして、8月17日には、アフタースクールが、シングル“Bang!”で遂に日本デビューを飾った。09年に五人組としてデビューしたアフタースクールは、相次ぐメンバーの増員や卒業を経て、現在では八人組のグループとして活動を行っている。また、09年に発表された“Diva”と“Because of You”の連続ヒットによって、トップ・アイドル・グループの仲間入りを早々に果たしている。
圧倒的な存在感を放つ、リーダーにしてK-POP界のロスジェネ世代を代表する才媛であるカヒ(Kahi)を中心に、徹底的に鍛え上げられた魅せるパフォーマンスを展開するのが、アフタースクールの最大の特徴である。BoAなどの多くのアーティストのバック・ダンサーや振付師として00年代前半のK-POPシーンの裏方で活躍していた過去をもつ、カヒの総合的なプロデュース能力の高さが、このグループの華々しい活動の原動力となっていることは間違いない。また、次々と新たな要素を取り入れ、斬新なコンセプトを見事に具現化させてみせる、常に見る者を驚かせエンターテインするパフォーマンスのレヴェルの高さは、個々のメンバーのもつポテンシャルと能力の高さを前提とするものでもあるだろう。そもそもがメンバーの選考の時点で、アフタースクールというグループのコンセプトに見合った質の高い(リーダー、カヒの眼鏡に適った)メンバーのみが選び抜かれていると考える方が正解であるのかも知れない。
韓国では10年の3月25日に発表されヒットした“Bang!”では、ブラス・バンドの要素を大胆に取り入れたドラムのビートと鮮烈なブラスが熱くファンクする、斬新なダンス・サウンドが展開されていた。今回の日本語版の“Bang!”も、シークレットの“Madonna”のケースと同様に、ファンク調のビートに短いフレーズをのせてゆく形式となっているために、それほど耳に違和感はない。また、ラップ・パートやサビのリフレインに元々英語詞が多いことも、湿っぽい日本語詞へと傾かなかった、ひとつの要因であるのかも知れない。
11年の4月29日には、デビューからの約二年間の活動を集大成するような、ファースト・アルバム“Virgin”がリリースされており、そして日本デビューの直前の7月には、八名のメンバーが赤ティームと青ティームに分かれたハロプロ風にいうとスペシャル・ユニットでの活動も行われた。こうした一連の動きを受けての日本上陸であったわけだが、ある意味これは、ファースト・アルバムの発表(と、オリジナル・メンバーのベカ(Bekah)の卒業)によって、ひとつの節目を迎え、第二期に突入したアフタースクールの第一歩と捉えることもできるのかも知れない。
おそらく、所属事務所のPledis Entertainmentとリーダーのカヒは、今回の日本だけでなく、より広域にアジアを見据えた海外進出を念頭に置いて、今後のアフタースクールの活動を考えているはずである。10年6月に結成されたグループ内グループのオレンジ・キャラメルは、すでにタイやシンガポールなど東南アジアにおいて絶大な人気を誇っている。日本以外の足場作りも実は着々と進められているのである。21世紀、アジアを制する者は世界を制す。大きな野望に燃えるアフタースクールのこれからに、さらなる注目をしてゆきたい。
09年に二期メンバーとしてグループに加入したユイ(UEE)は、ジーナやシークレットのヒョソンとともに五少女の元メンバーであったことでも知られている。また、大人気ドラマ「美男ですね」に出演するなど、現在は女優としても、そのパフォーマーとしてのマルチな才能を開花させつつある。

(続く)

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