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<<   作成日時 : 2007/12/28 22:12   >>

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International B.K.: International B.K.
Rebel Rec. RE 0012

画像 85年にドイツのパンク〜ニュー・ウェイヴ系レーベル、Rebel Rec.よりリリースされたシングル。本盤をリリースしたRebel Rec.は、エイリアン・セックス・フィーンド、フィールズ・オブ・ザ・ネフィリム、フォール、ザ・サウンド、ジャズ・ブッチャーと、主にUKのニュー・ウェイヴ系アーティストの作品をかなり節操なくライセンスしてドイツの音楽マーケットに紹介していたレーベルである。だが、どうやらこのインターナショナルB.K.は、地元のドイツを拠点に活動していたグループのようだ。ジャケット裏のクレジットによればインターナショナルB.K.のメンバーは、4名。しかし、そこに記されているのは、ジャッキー・オナシス(グッド・ルックス?)、リーガン・マクニール(エクソシスト・ベース)、レオン・ブリッタニスキー(のろまフィドル)、カストロプ・ラウクセル(パーカッション?)といった具合に、完全にふざけきっているインフォメーションであり、ここからグループの実体を掴むことは全くできない。グループのメンバー以外についてならば、ほんの僅かではあるが情報を掴むことはできる。レコーディング・エンジニアとして参加しているホルスト・ムラーは、セルティック・フロストやヘルハンマーなどのジャーマン・デス・メタル系の作品でプロデュースやミックス・エンジニアを務めている人物。そして、インターナショナルB.K.のメンバーとともにプロデューサーとして名を連ねているのは、ヘンリー・カウやディス・ヒート、スワンズ、テスト・デプトのサウンド・エンジニアを務めていたマッド・ジャック・バルチン。デス・メタルにカンタベリーにノイズ・インダストリアル。このあたりの繋がり方も、全く読めやしない。いたるところ謎だらけだ。インターナショナルB.K.は、このシングルを発表した翌年の86年にRebel Rec.と同系列に属するエレクトリック・ボディ・ミュージック専門レーベルのAnimalizedよりシングルメEat Thisモをリリースしている。このメEat Thisモというタイトルから推測してみると、インターナショナルB.K.のB.K.とは、もしかするとバーガー・キングの略なのではないかという疑念すらわいてくる。バーガー・キング・インターナショナル。あながち、なくもないかも知れない。
 本盤のA面には、“Oh Pretentious Moi (Concrete Mix)”と題された12分37秒の大作が収録されている。鮮明に鳴り響く生のグルーヴィなウネウネのベースラインに平坦で芸のない垂れ流しインダストリアル・ビート、これにシカゴ・ハウス的なハイハットが加わると、不思議なことにちょっぴりだけイケてる感じに大変身を遂げる。竹だか木だかで作られているようなドコかの民族楽器を叩きまくっていると思われる、コツコツ&ポコポコという実にプリミティヴなサウンドのパーカッション群が延々と鳴って飛び交っているのにも、やけに高揚感を掻き立てられる。ちなみに、イリノイ州シカゴでジェシー・サンダースがJes Sayより人類史上初のハウス・ミュージックのシングル“On And On”をリリースしたのが、84年のことであった。インターナショナルB.K.が、初期のシカゴ・ハウスのサウンドからの影響を受けて“Oh Pretentious Moi”を制作したのか、たまたまインダストリアル・サウンドからダンサブルなエレクトリック・ボディ・ミュージックへと移行してゆく途中で思いきり土着的ながらもファンキーなハウス的反復グルーヴを生み出してしまったのか、実際のところはよくわからない。おそらく後者の理由から飛び出してきた偶然の産物である可能性は極めて高いと思われる。だが、その決して誰かの真似などではない純粋に音に対して邁進している姿勢こそが、極めてプリミティヴでパワーにみなぎる迫真のダンス・ビートを生んだであろうことは間違いない。しかし、そのビートは楽曲の終盤で突如としてガラリと様変わりをしてしまう。“Oh Pretentious Moi”は、いきなりグニグニと地を這うような安っぽいエレクトロ・ロックの“250 Miles From Moscow”に乗っ取られて(ジャックされて)しまうのである。と思ったのも束の間、しばらくすると“250 Miles From Moscow”は舞台上から去り、再び“Oh Pretentious Moi”の野性的なグルーヴが戻ってくる。なんと、このA面は、実際には“Oh Pretentious Moi”と“250 Miles From Moscow”のメガ・ミックス形式の体裁をとった楽曲となっていたのだ。このへんも実に意味不明。そして、B面には両曲をセパレートして2分5秒の“250 Miles From Moscow”と12分35秒の“Oh Pretentious Moi (Jungle Mix)”という2曲が収録されている。分けて聴こうが、一緒なのを聴こうが、それほど大差はないのが正直なところではあるのだが…。
 ハウス・ミュージックの元祖であるジェシー・サンダースの“On And On”が、元々はミュニック・マシーンやリップス・インク、ドナ・サマーなどのディスコ・ヒットのトラックを寄せ集めたメガ・ミックス作品であったことを考えれば、このインターナショナルB.K.のメガ・ミックス・シングルをドイツで制作された最初期のハウス・ミュージック作品ととらえてしまうのも、あながち見当はずれではないのかも知れない。いや、思いきり見当はずれだろうか。どう考えても、これは真性のハウスではないので。確かに、チョッピリだけハウスっぽい雰囲気はあったりする。まあ、雰囲気のみで、ただのハウス風なだけという見方もあるだろうか。まあ、実際にはインターナショナルB.K.が誰なのかも判然としないし、ドコらへんを着地点に想定してコレを制作したのかさえも掴めやしないのであり。非常に謎な一枚。しかし、聴けば聴くほど深まる謎に小首を傾げながら、妙にノペッリとしていながらも野性味溢れるパーカッション群を満載した不可思議なダンス・ビートの深層を覗き込むように、耳で噛み締めながら音の成分を探ってゆく行為もまたヤケに楽しかったりなんかする。そうこうしているうちに、逆に、ドイツのインターナショナルB.K.が、80年代後半以降のシカゴのWax Trax!勢のインダストリアル・サウンドに影響を与えた可能性もなきにしもあらずであるのかも知れない、と変な妄想はさらにウニョムニョと広がってゆくのである。

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