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zoom RSS Moonflowers: Get Higher

<<   作成日時 : 2007/11/19 21:38   >>

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Moonflowers: Get Higher
Heavenly HVN 512

画像 91年にUKのHeavenlyよりリリースされたムーンフラワーズの大ヒット作。80年代後半に嵐のようなアシッド・ハウスの大旋風があって、ウェアハウス・パーティから野外レイヴへと新しいダンス・カルチャーが浸透〜拡大していって、そして熱に浮かされたようなセカンド・サマー・オブ・ラヴがやってきて…。マンチェスターから登場したストーン・ローゼスやハッピー・マンデイズといった若く貪欲なバンドたちは、そうした時代の空気を目一杯に吸い込んだグルーヴィなウネウネのダンス・サウンドで一世を風靡していた。そんな思いきり浮ついた時代の狂騒のど真ん中に、ブリストルからフラフラと飛び込んできたのがムーンフラワーズであった。
 “Get Higher”は、エクスタシーでハイになって、どこまでも高く高く昇っていっちゃう。そんな刹那的な幸福感を多くの人が求める、夢のような共同幻想を共有できた時代のヒット曲。ブリストル出身ならではのストリートワイズなファンクネスと重苦しいほどのダブ感覚を備えた大所帯バンドのムーンフラワーズであるが、このシングルのA面のメイン・ミックスでは、その辺りの要素の放出度はかなり控えめとなっている。ヨジれるサックスと絞り出すようなオルガンを基盤に、ハイになったギターが暴れ回り、集団でのドラッギーでヘニョヘニョのコーラスが延々と繰り返される。レイヴ時代のギンギンにハイな音楽というよりも、60年代のサイケデリック・ロックへの回帰を熱望しているかのようなレイド・バックした佇まい。親の世代から子の世代へと受け継がれた最初のサマー・オブ・ラヴの精神性が、第二のサマー・オブ・ラヴのスマイリーなダンス・ビートとの結合を果たしたという感じだろうか。長髪に花柄のシャツとベルボトムというムーンフラワーズのメンバーのファッション・センスは、どう見てもヒッピー・リヴァイヴァルである。B面には、ロッキー&ディーゼルによる多少ビートを緩いハウス調にいじってアシッド感をさらに盛り込んだThe Rather Large In The Bristol Area Mixと、ロンドン・ダブ界の至宝であるマーク・ルサルディ(81年のジャー・ウーブル/ヤキ・リーベツァイト/ホルガー・シューカイによる古典曲“How Much Are They?”のミックスも手がけている)によるぶっ飛んだダブ・ヴァージョンのThe Get Dubber Mixを収録。今、あらためて聴き返すと、ヴォーカル・パートもコーラスも断片的にしか使われていない、このルサルディのリミックスが、一番ハイなところまでいけているような気がする。
 アシッド・ハウスとセカンド・サマー・オブ・ラヴの時代に、突如そのメイン・ストリームの中央に躍り出てしまったムーンフラワーズ。もしも、もう少しだけ彼らの登場した時代が後だったら、“Get Higher”のモロにエクスタシーな感じとは、またひと味違った形でブレイクをしていたのかも知れない。ファンクやダブやプログレッシヴ〜アート・ロックなど雑多な要素をミックスしてグツグツと煮込んだジャム・バンドのムーンフラワーズ。ヒッピー・リヴァイヴァルをとことん追求しトラッドやフォークロアの極北にまで行き着いたフリー・フォークのムーンフラワーズ。そんなムーンフラワーズが、ひょっとすると存在していたかも知れない。はたして、彼らは早すぎたのだろうか。

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