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zoom RSS Pop Dell'Arte: Querelle

<<   作成日時 : 2007/11/01 02:45   >>

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Pop Dell'Arte: Querelle
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画像 87年に発表されたポルトガル産ニュー・ウェイヴ・ディスコの知られざるクラシックスの再発盤。ポップ・デラルテによる“Querelle”は、これが20年前のサウンドだとは俄には信じられないような、何ともイマっぽい感覚がバッチリと備わってしまっている楽曲である。意識的に未来派な音作りがされているタイプのものでは決してない。だが、80年代リヴァイヴァル路線を狙っている連中が血眼になって目指している風合いの音が、ここにはある。模造品ではない天然物だ。時代が何周りかして、突如再浮上してきてしまったポップ・デラルテ。まだまだ80年代後半のニュー・ウェイヴ斜陽期の音楽には、とんでもないモンスター級のブツが埋もれているような気がする。
 さて、この“Querelle”という楽曲、やはりマニアの間で長らくクラシックとして高く評価されてきただけのことはある、かなりの逸品である。ズンドコバシャバシャなプリミティヴなビートに跳ねるベースが合流し、ジリジリとしたギターがあらぬ方角へと飛び回り、唐突に狂騒に満ちたクライマックスが襲いかかってくる。まるでジェットコースターのような展開をみせるエキサイティングなサウンド。ヴォーカルは終始ふらふらとヨロめいていて、まるで鼻歌のようだ。いや、完全に鼻歌だ。そして、決して一所に落ち着くことのないガクガクとしたぎこちないノリには、ニュー・ウェイヴ・ファンクの真髄のようなものすら垣間見えたりもする。ビートのズンドコ感をニュー・ビートになぞらえて強化し、丁寧に細部に至るまでダブ処理を施すことでグルーヴィな反復の味わいを醸し出した、B面に収録のグリマーズによるリミックスも悪くはない。だが、やっぱり完璧にトチ狂った表情をさらけ出すオリジナル・ヴァージョンの強烈なインパクトの前では巨匠たちの仕事も少し霞んでしまうのだ。
 おそらく、ジャン・ジュネの『ブレストの乱暴者』を原作とするライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の遺作となった映画『ケレル』(82年)に少なからずインスパイアされている楽曲なのであろう。黒地にピンクの筆で男色の世界が描かれているジャケットを見る限り、モロにそれそのものという気がしないでもない。ということは、あのクライマックスに立ち現れる狂乱のバンド・アンサンブルは、倒錯者や犯罪者の内面から爆発的に噴き出すディープな欲求の発露の克明な描写であるということであろうか。モロにそれそのものと思って聴くと、さらにエグさが増してよい。(07年)

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